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レーヴァティン
第百五十話 北進その一

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               第百五十話  北進
 久志は仲間達と共にアレクサンドリアに着いた、するとすぐに彼は全軍に対して命じた。
「このままな」
「北上ですね」
「ああ、すぐにな」
 こう順一に答えた。
「そうしてな」
「そのうえで、ですね」
「もう降っている勢力を通りながらな」
「降っていない勢力にですね」
「降る様に使者を送るな」
「そして降ればよしで」
「降らない勢力をな」
 その彼等をというのだ。
「攻めていくな」
「これまでのやり方でいきますね」
「じゃあな」
「これからですね」
「アレクサンドリアを発つな」
 こう言うのだった。
「これから、それとな」
「さらにですね」
「シナイ半島を越えて」
 そしてというのだ。
「エルサレムやダマスカスをな」
「足掛かりにして」
「そうしてビザンチウムを目指しますね」
「アンカラも中継地にするな」
 この街もというのだ。
「そうしていくな」
「それでは」
「あとだ」
 ここで芳直が言ってきた。
「キプロスは降ったが」
「ロードス島か」
「あの島は降っていないが」
「どうしてもか」
「降りそうにない」
 こう久志に話した。
「あそこの騎士団はな」
「そうか、じゃあな」
「攻めるか」
「そうするしかないな」
「先か後か」
 ここで芳直は久志に問うた。
「どちらにする」
「ビザンチウムを攻める前か後か、か」
「そうだ、どちらにする」
「後にするな」 
 久志はそちらにすると答えた。
「そうするな」
「後か」
「ああ、先はな」
「しないか」
「ビザンチウムとキプロスは何の関係もなかったな」
「同盟でも敵対でもない」
 芳直はビザンチウムとキプロスのその関係についても話した。
「別にな」
「利害関係も特にだよな」
「ない」
「そうだな、同盟関係ならな」
「先に攻めることもか」
「あったけれどな」 
 それがというのだ。
「ビザンチウムを完全に孤立させるならな」
「そうして孤立無援にしていたか」
「それで士気を落とさせるなりしていたけれどな」
 それでもというのだ。
「別に関係ないならな」
「後にするか」
「やっぱり何といってもな」
 まずはという口調での言葉だった。
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