また父が変な事をしている
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なるのなら、僕もこれ以上お前にコレを勧めないよ」
そう言うと父さんは、リュリュの食べかけと箸を取り上げ僕に勧めてくる。
リュリュとの間接キスなら僕が食いつくと思ったのだろう。
だがこの臭いはリュリュの魅力も打ち消す。
「返してよお父さん。ティミー君はもう私との間接キスじゃ動きません。アミーちゃんの唾液でも混ぜないと食べないと思いますよ」
「つくづく変態だなお前は(笑)」
「僕を変態扱いするのは止めて下さい! 食べますよ……試してみますよ! 少量で良いので僕にも作って下さい、その納豆ご飯とやらを」
僕の言葉を聞くと父さんは器に半分の納豆ご飯を作り僕に手渡した。コレでも多く感じる。
鼻呼吸を止め意を決し納豆ご飯を口の中へ掻き込む。
ネバッとした食感が僕の嫌悪感を増幅させる。
だが咀嚼を続けると、納豆の味が口の中に広がり思っていたより食べられる事を実感する。
「どうだ、食べてみた感想は?」
「はい……思っていたより美味しい事は認めます。ですが僕には合いません……食べて美味しいと感じるまでの臭いと食感が僕は苦手です」
「そっか……仕方ないね。また何か新しい食べ物が出来た時に、また試そう」
そう言うと父さんは僕から空の器を受け取り、用意してあった水の張った桶に箸と一緒に沈めた。
「私はお父さんが発明した料理の中で一番好きだけどなぁ……お寿司やラーメンより美味しい?」
「僕は寿司が一番だ」
リュリュの嗅覚と味覚を疑いながら遠巻きに納豆ご飯を貪る者達を眺める。
「ねぇ、おと……陛下。私、久しぶりに餃子を食べたいわ」
ギョウザ?
マリーが父さんに新しい料理のリクエストをする。
僕には納豆より期待できるかもしれない。
「餃子かぁ……中身は如何とでもなるけど、皮って如何やって作るの?」
「私ぃ……歌姫だから解んな〜い」
相変わらず勝手な娘だ。
「丸投げかよ! どうせ中の餡も作り方を知らないんだろ」
「私ぃ……美少女だから解んな〜い」
ティミーSIDE END
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