また父が変な事をしている
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(グランバニア城:調理室)
ティミーSIDE
また父が変な事をしている……
国内の農家から大量に大豆を仕入れ、同時に藁も大量に手に入れ、何かを始めた。
“大豆”と言う事で、多分料理だと思われる。
父さんはこれまでに多数の新たな料理を世に広めていった。
今では国外の人々も知っている『寿司』や『ラーメン』に加え、まだ国内でしか有名になってない『とんかつ』や『肉じゃが』に『カレーライス』もあり、更には城下の人々しか知らない『うどん』と『そば』という料理も父さんが開発し広めたモノだ。
何日か前から準備をしており、噂を聞きつけた城内のシェフや元城内シェフで独立して城下で飲食店を営んでいる者等も集まってきた。
それを見た父さんが、
「お? 見学するのは良いけど、完成まで2.3日かかるよ。大丈夫?」
と時間がかかる事を説明。
正直『2.3日かかるんじゃ……ちょっと』と思うも、これまでの傾向から間違いなく美味しい物が出来上がるに違いないので、その過程も見逃せない雰囲気。
皆の無言を了承と捉えたのか、早速作業に取りかかる。
前日から水に浸しておいた大量の大豆を蒸し器にかけ、藁の方も大鍋で煮込んだ。
藁って食べれるのか?
暫くすると煮込んでた藁を取り出し、一掴みして藁を一束にすると、燃えさかる火に近付ける。藁なんて燃えやすいだろうと思っていたが、熱闘で煮ていた為に濡れてて燃えない。
それどころか濡れてた藁が乾燥していく。
乾燥したところで藁の一束を半分に折り、折り揃えた両端を麻糸で縛り、折られた方を器用に空洞にして藁の一束をテーブルに置く。
如何やら藁は器の様だ。食べる為に煮たのでは無く、煮沸消毒だったらしい。
ある程度藁の器を準備すると、蒸してる大豆を確認する。
因みに藁は煮沸消毒してない分が、まだ大量に存在する。
大豆を確認した父さんは、
「よし、こんなもんだろ!」
と言って大豆を蒸し器から外し、手早く藁の器に大豆を詰めた。
ある程度の量を藁の器に入れると、蓋をする様に藁を閉じ大豆入りの藁筒を完成させる。
全ての大豆を藁筒に詰め終わると、調理場に隣接する倉庫へと運んだ。
この倉庫は常温で保管する食料や日持ちする食料を備蓄する場所で、腐りやすい物を置く事は無い。
そんな倉庫の隅に用意しておいた麻布を敷き、その上にまだ余ってる藁を敷いて、その上に先程作った藁筒を置いていく。
そしてその上に藁を敷き詰めて、更に全体を覆う様に麻布を被せて、
「よし! 取り敢えず今日はここまでだね」
と本日終了を宣言。
「この布をかけた藁の中は約40度に保たなきゃならない。その管理は僕がやるから完成が気になる者は3日後に来て」
そう言って僕らに解散する様ジェスチャーで指示。
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