暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
第2部
取り残された者達……。前編
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俺は胸の内で高鳴る興奮を必死に抑えている。
緊張なんかじゃない、純粋な楽しみからくる”胸の高揚”だ。要はワクワクしているって事だ……。

これだけ見ると俺の事を「狂人」と思う奴も多いだろう……そう思われる事には、もう慣れた。

っていうか、周りが銃とかで装備している中、俺はクレイモア……篭柄の付いた所謂ブロードソードと呼ばれる片手剣に始まり、ボーガン(※要は”弓矢”)、手りゅう弾、そして拳銃と言った感じで、まぁ〜……時代錯誤も良い所な装備だしな。あ、一応、お守り的な物としてトンプソンサブマシンガンも持ってるぞ。
んで、これを踏まえた上で「お前、やっぱり頭狂ってるよ」となる訳だが、銃が戦いの主力の時代と言えど、”士官たる者、剣を持たずして戦場に赴くべきではない”と言うのが俺のモットーだから、この装備な訳……なんか文句あるか?
あ、あと今回の作戦では持ってきてないけど、作戦によっては”バグパイプ”持ってきて吹いてるぞ。えっ、何?「それは楽器で、武器ですらない」だと?
うるせぇーんだよ!ゴタゴタ言うな!!昔から、ブリタニア軍の兵士はバグパイプの音色をバックミュージックに敵陣目掛けて突撃するのが伝統なの!
えっ、何!?「そんな伝統しらん?」だと?うるせえ!これ以上、何か言ったら上官反逆罪でぶちのめすぞ!!オラァッ!!!

とは、言え……今回ばかりは、そんな俺でも正直に”キツイ”と思う……。
我ながら、此処が”一番の正念場”であると言っても過言では無い……。

そもそも、さっき説明した状況になった事を思い返すだけでも……あぁ、嫌になってくる。
たった数時間前の出来事だけど、もう2度と思い出したくもないぜ……。





……

………



時は遡ること、数時間前……。
星1つ無い漆黒の闇とかした夜空の元、俺達、コマンドは上陸部隊の先行・偵察班として、沖合に停泊した潜水艦から、ディエップの海岸にゴムボートで上陸していた。
「……どうだ?」
「妙ですね……バカみたいに静かです」
地面に伏せつつ、ボーガンを片手に問う俺に対し、双眼鏡を手に敵陣を除いていた部下の少尉は怪訝な表情を浮かべつつ、返してくる。
確かに少尉の言う様に妙にディエップの海岸は、物音1つしない不気味な静かさに包まれていた。

妙だ……、確かに妙だ……。

そりゃ勿論、俺達、コマンド部隊の基本は隠密作戦であり、基本的には敵に自分達の気配を悟らせない事が基本だ。
しかし、今回の作戦は俺達、コマンドだけではなく陸戦ウィッチ、航空ウィッチに始まり、多数の艦船が参加している大規模な作戦である。
隠密行動・作戦に当たっているコマンドなら兎も角、真正面からの殴り込んでくる陸戦ウィッチ隊や沖合の艦船に対する警戒及び迎撃態勢が整えられていても
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