暁 〜小説投稿サイト〜
ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
第2部
取り残された者達……。前編
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で思いつつ、私は戦闘救難システムの1つである”赤い布”を手にバルクホルンと一緒に設置した戦闘救難システムを改めて見直してみた。
すると、真っ先に目に入るのは要救助者役を務めるずた袋で出てきた人形。
重量は約100キロとかなりのおデブさんだが、ウィーラー曰く「コマンドが長期間に及ぶ野外作戦に従事する際の装備の全重量を合わせると、これぐらい」らしい。よーやるよ。
んで、その要救助者が背負って、腹側のベルトで固定しているのは、一見するとパラシュートザックにも似たバックパックだが、その背中には円……もしくは、門型にになったワイヤーが出ている。
そのワイヤーを両脇に立てた約2.5メートルぐらいの鉄柱に引っ掛け、その真ん中にさっきの要救助者が居る……と言う感じだ。なぉ、ワイヤーには目印となる赤い布が巻き付けられる。

んで、この状態から「どうやって救助するのか?」と言いますと、この鉄柱に掛けたワイヤーを目掛けて、フック付きの戦闘救難システムを背負ったウィーラーが上空を通過、その際にフックでワイヤーを引っ掛け、一気に吊り上げつつ、救助し、そのまま全速力で戦闘エリアを離脱する……とまぁ〜、豪快な”一本釣り方式”な訳だ。

まぁ、最初聞いたときは「無茶苦茶だな」と思ったけれど、よくよく考えてみれば、確かにこの方法なら比較的、安全かつ素早い救助活動が出来るわけだから、確かに良いアイディアではあるんだよな。
なぉ……この説明を聞いたバルクホルンは、珍しく感心した様子で「リベリアン(私、シャーリー)とは違って、ちゃんとした物、作るじゃないか」とウィーラーを褒めていた。

私だって、その気になればちゃんとした物を作れるよ!

とまぁ、思い出したら、少なからずカチン!と来る気持ちを抑えつつ、目印となる赤い布をワイヤーに結び付け終えると同時に、リーネと宮藤がやってきた。
「シャーリーさん、ウィーラーさんも準備できたそうです」
「オッケー、じゃあ離れて見学しますか♪」
宮藤の言葉にそう返し、私達は救難システムから、距離を取っていると私達の後ろ側から、P-80のジェットエンジンのエンジン音が聞こえてくる。

お、相変わらずいい音してるねぇ〜♪

辺りの空気を震わせるすさまじいジェットエンジンの音に思わず胸が高まるのを感じている傍では、バルクホルンが宮藤に対して話しかけていた。
「宮藤、ウィーラーはどうだ?」
「隊長的には問題ないと思うんですが……やっぱり精神的にちょっと参っているような感じはしますね」
この宮藤の言葉にバルクホルンは「……そうか」と呟くと、彼女にしては珍しく「……はぁ」とため息をつきつつ、こう言い放つ。
「無理もない……。先に失敗した上陸作戦で敵陣に取り残されたブリタリアのコマンド部隊の隊長がウィーラーの戦友だっていうからな…
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