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ストライクウィッチーズ 流星の白虎と暴れ馬のウサギ
第2部
取り残された者達……。前編
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陸に上がってしまえば、私達の物よ!訓練通りにやれば、生きて帰れるわよ!!」
「「「「了解っ!!」」」」
「よし……行くわよっ!」
そう言って指揮官のウィッチは、ゆっくりと立ち上がるとネウロイの攻撃が止むのを待ち、ほんの一瞬、攻撃が止んだ瞬間に動いた。
「突撃!」
上陸の時と同じ様に大声で叫びつつ、指揮官のウィッチが敵陣目掛けて突撃すると同時に、他のウィッチ達も一斉に突撃を開始する。
先程は海の上だったからこそ、自分達の実力を発揮できたかった。だが、ここは陸地だ。陸に上がれば、自分達の物だ。
突撃を開始したウィッチ達は、皆一斉にそう思っていた。そう思えるだけの訓練を積み、自身を付けてきたからだ。
だが、彼女達を待っていたのは”あまりにも残酷な運命と現実”だった……。
一斉に突撃した彼女達の脚に装着されているストライカーユニット、チャーチルは凄まじいスピードで地面を蹴り上げ、彼女達を前に前へと進めていた。
だが、彼女達が一斉に海岸線に広がる砂利帯に入った瞬間、思わぬ悲劇が彼女達を襲った。
バキイイイッ!
突如として、ストライカーから鳴り響く余りにも”不愉快な金属音”。
「きああゃっ!」
「わっ!!」
それと同時に一人、また一人と彼女達は砂利で覆いつくされた海岸へ、次々と転倒していく。
無論、それは勇ましく彼女達のリーダーとして、リーダーシップを発揮していた指揮官のウィッチも例外では無い。
「んあっ!?」
彼女のストライカーユニットも、突如としてバキッ!と言う耳障りな金属音を上げたかと思った次の瞬間には、彼女は勢いよく砂利だけの地面へと転倒する。
「っ!?」
突如として、彼女達を襲った違和感。まるで何かのブービートラップにでも、引っ掛かったかの様に足を取られ、転倒した彼女達。
「「「!?」」」
その事に対し、直ぐに彼女達は自分の脚に装着しているストライカーユニットに視線を向け、そして絶望した……。
なんと彼女達、自慢のストライカーユニットの”履帯部分が破損し、行動不能になっていた”のだ。
陸戦ストライカーユニットは、戦車と同じ様に履帯ユニットを回転させることより、前へと進んでいく。
それはつまり、戦車と同じ様に履帯を破壊されれば、行動不能に陥る事を意味している。
本物の戦車も履帯を破壊されれば、状況にもよるが多くの場合は「戦闘不能」と判断され、戦車兵達は戦車を捨てて脱出する。
つまり、”彼女達は『戦闘不能』な状況へと追い込まれた”のだ。
この突然のハプニングを前に指揮官のウィッチは「くそっ!」と呟きながら、こうなった状況を素早く分析する。
今、彼女達が居るのは、比較的、角度のある地形の海岸だ。そして、そこは一面ビッシリと砂利で覆われている。
この2つの要素…
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