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夢幻水滸伝
第百三十話 琉球に入りその七

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「結構な長さで」
「運動になるのは事実やな」
「どうにも」
「わしはこっちの世界は鍛冶屋で」
 若山は今度は自分の話をした。
「戦には関わらんが」
「それはおいらもだね」
 漁師の尾崎も言ってきた。
「内政担当でね」
「今回の戦は術担当で」
「采配もある程度しているけれど」
「戦は関わってへんからな」
「それで身体動かすことも」
 このこともというのだ。
「どうにも」
「戦で戦う人に比べたらな」
「やっぱりしていないから」
「体力落ちるな」
「そうなんだよね」
「いや、鍛冶屋は鎚とか持っていつも金属扱って」
 それでとだ、織田は若山に話した。
「漁師も海や湖で魚扱って」
「それでか」
「身体動かすことについてはっていうんだ」
「結構だと思うけれど」
「そう言われるとそうか?」
「そうだね」
 二人は織田のその話を聞いて頷いて述べた。
「言われると」
「そうなるか?」
「こっちの世界の海とか川はモンスターもいるし」
「鍛冶って火も使うから危険も伴うし」
「それじゃあね」
「それなりに身体を動かしてるか」
「拙僧から見れば。それで今も」
 首里城の階段を上る時もというのだ。
「結構以上いけてるよ、拙僧よりも」
「そうやろか。しかし三人共何だかんだで」
 若山はあらためて話した。
「上がっていってるな」
「息は上がってないね」
 そういえばとだ、織田は若山に応えた。
「辛いけれど」
「三人共それなりに鍛えられてるか」
「そうなるね、階段上るのも結構な運動だけれど」
 見れば尾崎もそれ程辛そうではない、まだまだ余力があって少なくとも城までは普通に到着出来る感じだ。
「いけてるね」
「そう考えると拙僧達も」
「それなりに鍛えているのかな」
「普段の生活の中で」
「そうかもね」
「それやとええことやな」
 若山は二人の話を聞いて述べた。
「ほんまに」
「体力があればあるだけいいからね」
「何でも出来るからな」
「そやな、ほな首里城に行って」
 そうしてとだ、若山はあらためて話した。
「お城の中見てそれでお茶飲んで」
「琉球のお菓子食べようかな」
 尾崎は少し考えてから述べた。
「そうしようかな」
「琉球のお菓子っていうと」
「ちんすこうとか」
 尾崎が織田に名前を出したお菓子はこれだった。
「どうかな」
「いいね、お茶と合うよね」
「だからね」
「そうだね、三人で食べて」
「そちらも楽しもう」
「それがいいね」
「琉球の料理も美味しいわ」
 若山も目を細めて言ってきた。
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