TURN40 雨の少女その一
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いてこのことを思い出した。
「かつては海賊でしたね」
「そうだよ。今でこそ紳士ぶってるがね」
「かつては伊勢志摩とも戦い」
「ガメリカだって植民地だったんだよ」
「しかしそこからでしたね」
「あたし達のご先祖様は祖国さんと一緒に戦って独立したんだよ」
キャシーは自国の歴史を誇らしげに日本に話す。
「輝かしい歴史だね」
「そうですね。ガメリカ共和国の歴史ですね」
「だろ?まああたしは今はこっちにいるけれどね」
この世界独特のルールでだ。そうなっていることだった。
「国はあくまでガメリカさ」
「だからこそ本日のお昼はあれでしたか」
「ステーキかい?」
「それもティーボーンでしたね」
キャシーの好物である。
「それを召し上がられていましたか」
「あれがステーキの中で一番美味いんだよ」
「だからですか」
「日本さんにも今度ご馳走するな」
「では私もキャシーさんに今度」
「納豆は止めてくれよ」
キャシーはこの食べ物については暗い顔で返した。
「あれだけはちょっとね」
「身体にいいですが」
「身体にはよくてもね」
それでもだというのだ。
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