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ヘタリア大帝国
TURN39 怪獣姫その九
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「彼等はエイリスの植民地を全て解放させたいのです」
「そんなことされたらな」
「我が国は国力の殆どを失ってしまいます」
「欧州の一国に落ちるじゃねえか」
 そうなってしまうことは火を見るまでもなかった。
「ったくよ。あいつ等欧州には全然援軍を送って来ないしな」
「ドクツとの戦争による消耗も狙ってますね」
「殆ど敵じゃねえか」
「はい、そうした意味では明らかに」
「俺達で頑張るしかないか」
「ベトナムで彼等を抑えないとです」
「インドまで来るな」
 エイリス最大の植民地のだ。そこにだというのだ。
「若しもだ。インドの星域を全部失ったらな」
「はい、我々の植民地はアフリカだけになります」
「それにアラビアだよな」
「そうなってはです」
「俺達の国力は激減だよ」
 植民地に頼っているエイリスにとってはまさに死活問題であるのだ。
「今の時点でかなりやばいしな」
「その通りです」
「ベトナムもかなりの国力があるからな」
「失う訳にはいきません」
「頭が痛いぜ」
 イギリスは実際に頭痛も感じていた。今の彼の国の置かれた状況にだ。
「本当に何とかならねえかな」
「何とかしなければなりませんね」
「ベトナム防衛だな」
「そこで日本帝国を倒しましょう」
「決戦になるな、本当に」 
 イギリスの目が鋭くなってきていた。
「勝つぜ。絶対にな」
「先陣は私が務めます」
 決戦の際はそうさせて欲しいとだ。ネルソンはイギリスに述べた。
「それで宜しいですね」
「頼むな。あんたの艦隊はな」
「ビームバリアがあります」
「あの連中のビームは聞かないからな」
 それでだとだ。イギリスも言うのだった。
「まずそうやって連中の攻撃を防いで」
「私が彼等に斬り込み」
「俺も続くな」
 二人でこう話すのだった。
「そうするな」
「はい、では」
「俺は日本のことは知ってるけれどな」
 原始の八人同士としてだ。それは知っているのだ。
「強いからな」
「そうですね。そしてあの海軍長官も」
「決して馬鹿にできる奴じゃない」
 イギリスは東郷についても述べた。
「あっという間に東南アジア、オセアニアを併合したんだ」
「それは運だけで出来るものではありません」
「実力は確かだな。まあ運がいいのは間違いないな」
「運と実力が合わされば」
 それによってどういった反応が出るかもだ。イギリスはこれまで国家として生きてきた経験からわかっていた。
「とんでもない強さになるからな」
「それがあの長官ですね。そう」
 微笑の中で目を鋭くさせてだ。東郷は言った。
「私の好敵手に相応しいですね」
「俺もな。日本と戦えるのはな」
 イギリスもだった。腕を組んで楽しそうな顔を見せた。
「楽しみだな」
「そうい
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