第四百二話 結束その三
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「いいわね」
「仕方ねえな」
「仕方なくないわよ、それでだけれど」
ハナはモモタロスに言った後でリムル達に向き直って話した。
「今言ったことは本当でね」
「訓練をすれば」
「そう、本当にね」
「誰もがそこまで強くなりますか」
「そうなの、ゲルドさん達もね」
「では」
「ええ、皆で訓練をして」
ハナは右手の手振りを入れつつさらに話した。
「イマジン達のデータも読んでいきましょう」
「そういえば」
白老はハナの今の言葉に目を光らせた、そのうえで言うのだった。
「我等はこれまで」
「そうでしたね、イマジン達について詳しいことは知りませんでした」
リグルが白老に応えた。
「これといって」
「そうだったな」
「はい、外見はある程度把握していても」
「どのイマジンがどういった力を持っているかな」
「一切知りませんでしたね」
「これでは苦戦するのも道理」
白老の目には無念の念が宿っていた。
「迂闊であった」
「そうだな、俺達はイマジンを強い強いとばかり思っていた」
リムルも反省の言葉を述べた。
「これじゃあ駄目だ」
「はい、ではですね」
「イマジン達のことを知るか」
「そうしますか」
「それでイマジン達のデータを読ませてくれるんだな」
リムルは良太郎達に尋ねた。
「今から」
「うん、全てのイマジンのデータがファイルでまとめられているんだ」
良太郎がリムルに答えた。
「だからね」
「それでか」
「すぐに読めるよ」
「じゃあここにいる全員とな」
「子供達もだね」
「読ませてもらうな」
「そうしてね」
「まさかそうしたものまで持っておられるとは」
トレイニーは考える顔になって言った。
「思いませんでした」
「僕達もやっぱり」
「イマジンのことを知らないとですね」
「有利に戦えないですから」
トレイニーの外見が自分より年上の女性のものであるからだ、良太郎は彼女に対して敬語で丁寧に応えた。
「ですから」
「それで、ですね」
「はい、今からです」
「読ませてくれますか」
「イマジン達のデータを」
「それでは」
「これよ」
コハナが早速イマジン達のデータを収めたファイルを出した。
「皆で読んでね」
「何と、優に人数分ありますか」
ベクターはコハナが出したそのファイルの数に驚きの声をあげた。
「これはまた」
「驚きました」
「一冊かと思っていました」
「一冊じゃ皆読めないですから」
だからだというのだ。
「ファイルは何十冊も用意しています」
「用意がいいですね」
「用意あってですね」
「はい、戦いは満足に出来ます」
ベクターはコハナに理性的な顔で答えた。
「その通りです」
「それではこれから」
「読ませて頂きます」
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