第73話
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とは、貴族のような富裕層にとって有名なのか?」
「ああ。特にそういったもの――――――アンティークの類の収集を趣味とする者達等の間では『まるで生きているかのように見える』と言われる程絶大な人気を誇るアンティーク人形で、”ローゼンベルク・ドール”は最低でも1体数万の高値が付くと聞く。しかも今では入手も困難で、それによってプレミアがついて、オークションに出れば数百万ミラで競り落とされたという話も聞いた事があるな。」
「に、人形一体に数百万ミラを出すとか、全然理解できない世界だ……」
アンゼリカが驚いている中、その様子が気になったガイウスの疑問に答えたユーシスの答えを聞いた富裕層でない者達はそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、マキアスはジト目で呟いた。
「フム…………先程から気になっておったが、レン皇女よ。ヌシのその口ぶりだと、その”ローゼンベルク工房”とやらの工房長の事をよく知っているようだが、まさかヌシ自身の知り合いでもあるのか?」
「まあ、”知り合い”の中には一応入るわね。――――――以前、プライベートでクロスベルに滞在していた話はしたわよね?その時に、ちょうどいい機会だったから”パテル=マテル”の生みの親でもあるそのおじいさんにパテル=マテルの調子とかを見てもらったのよ。」
「あの機甲兵クラスの人形兵器の……」
「よくその人物は、そのパテル=マテルっていう人形の生みの親とはいえ結社と敵対しているメンフィルの関係者のアンタの依頼を請けたわよね……」
ローゼリアの質問に答えたレンの答えにその場にいる全員が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中エマは驚き、セリーヌはジト目でレンを見つめた。
「言ったでしょ、”職人気質なおじいさん”だって♪それとおじいさんから聞いた話だと、おじいさんは”結社”の計画に関わるかはおじいさん自身の自由意志だったそうよ。”クロスベル異変”は当然として内戦や”リベールの異変”にもおじいさんは一切関わっていないと聞いているわ。」
「という事は、十三工房の工房長達は”執行者”に近い立ち位置だったようね……あら?ちょっと待って……あんた、さっき”盟主”を抹殺した際に”十三工房”の情報を手に入れて、その施設等を襲撃したって言ったわよね?なのに、何で”黒の工房”だけ襲撃していなかったのよ?」
「つーか、今の話を聞いて思ったがその”十三工房”とやらの一角の”黒の工房”の居場所も把握していない事もおかしいんじゃねぇのか?」
レンの話を聞いてサラは真剣な表情で考え込んでいたがある矛盾に気づくとレンに訊ね、アッシュは呆れた表情でレンに指摘した。
「”黒の工房”は”十三工房”の中でも外部的要素が強い工房――――――表の世界で言う”外注会社”みたいな存在で、”星杯”でアルベリヒ自身が発言したように”黒の工房”も結社を利
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