第7話 オ・ンドゥルゴ基地
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光って大首領が千堂を静止する。千堂はそれを聞いてもう1度膝まづく。
「分かりました。大首領様」
「ロウリィ・マーキュリー、貴様は我がショッカーに何を望む?何を求める?」
「別に何かを求めたりなんかしないわぁ。エムロイの神官として貴方達が何をするのか、何を成すのかを見たいだけなの」
「つまり我々が何をしようと邪魔しないということか?」
「んー、それは少し違うわねぇ。この世界のバランス、とりわけ命の尊厳や世界の理を急速に乱すようなことをしたら我が主神エムロイの名において正し、摘み取るわぁ」
ロウリィは異世界の神の一柱として特地を急速に変えてしまうような因子を排除する使命も負っている。異世界からこの世界のバランスを著しく破壊するような勢力は潰すのが彼女ら使徒の役割であった。それを聞いて大首領は少しだけ間をあけて尋ねた。
「では我々がこの世界の理に干渉しない程度なら君は関知しないのか?」
「どういうことぉ?」
「我々、ショッカーが技術・価値観を危険なレベルで持ち込まなければ我々の行動を邪魔しないのかと聞いているのだ」
「そうねぇ、それなら邪魔しないわぁ。貴方達、帝国と戦争中みたいだし…」
このやり取りを聞いてゾル大佐は内心、安心した。ロウリィの発言を聞く限り、今のところの防衛軍の戦力は改造人間なども含めて彼女の中の『危険なレベル』に当てはまらないようであったからだ。
これなら世界統治委員会で決定した特地の征服も容易に行える。
最悪、ショッカーが帝国を併呑することにロウリィが反対したとしても帝国を属国化して異世界征服を肩代りさせるなど方法はいくらでもある。
こうしてロウリィとショッカーの間である程度の不干渉が約束された。
一方、夜も更け避難民達は完成したコンテナハウスの中で今後の生活について話し合っていた。
「彼らには何から何まで世話になってしまっておるな……じゃがせめて生活費ぐらいは自立したい。しかし、年寄りと子供と怪我人ばかりではなぁ……」
「彼らに仕事があるか聞くのは?」
ため息をつくカトー師匠にレレイが提案する。
「そうじゃな。見たところ丘の周りには翼竜の死骸が転がっておる。翼竜の鱗は高値がつくからあれをどうにか……」
翌日、カトー老師とレレイは千堂に翼竜の鱗を貰えないかと聞いた。
「いいですよ、皆さんの自立に役立つのなら幾らでも……」
正直にいってショッカーは竜の死骸に頭を悩ませていた。鱗や肉片を2,3枚程、研究用に採った後は射撃訓練ぐらいにしか使っていなかったので避難民がそれをどうしようと構わなかった。
早速、避難民達は多数の竜の死骸から鱗を剥がし、血や
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