TURN39 怪獣姫その四
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「そういうことだな」
「そうですか。では」
「さて。田中提督は今敵軍を猛攻している」
実際にそうしていた。田中はエイリス軍を後方から攻めていた。それはかなり激しい攻撃だった。その攻撃を受けてだった。
エイリス軍は急に浮き足だった。総督もだ。
急に後方に出て来た敵軍の攻撃を見てだ。こう言ったのである。
「まさかラバウルから!?」
「遠いでごわすよ」
「そうだね。すぐに来られる筈ないのに」
「けれど来ているでごわす」
オーストラリアも狼狽を見せながら総督に話す。
「どうするでごわすか」
「後方に出て来た敵艦隊に艦隊を向けよう」
すぐにだ。総督はこう判断を下した。
「そしてそのうえで」
「守り抜くでごわすな」
「そうしよう。このままね」
「ネルソンさんが来るまで」
こうしてだった。総督は守る姿勢を崩そうとしなかった。田中の艦隊に迎撃戦力を向けた。だがここで陣形が崩れた
東郷はそれを見逃さなかった。それでだった。
「今だ。全軍総攻撃に移る」
「今ですね」
「そうだ。今だ」
そうするとだ。秋山にも言ったのである。
「今攻める」
「では今より」
「各艦隊はそれぞれの場所から突撃する」
これが東郷の指示だった。
「全軍突撃だ」
「了解!」
「では!」
太平洋軍は東郷の言葉に応えてだ。そのうえでだった。
全軍で浮き足立ったエイリス軍に向かう。その総攻撃でだ。
エイリス軍は総崩れになった。その自軍を見てだった。
総督は難しい顔になりだ。こうオーストラリアに言った。
「もうこうなったらね」
「負けでごわすな」
「うん、してやられたよ」
オーストラリアに対してまた言う。
「これはね」
「それでどうするでごわすか?」
「これ以上の戦闘は無駄な損害を出すだけだから」
それでだというのだ。
「降伏するよ」
「そうするでごわすな」
「君達は太平洋経済圏に入るといいよ」
総督はオーストラリアに微笑んでこのことを勧めた。
「是非ね。そうするといいよ」
「総督さんはどうするでごわすか?」
「ううんと。どうしようかな」
自分のことはだ。今一つわからないという感じだった。
「実際ね。ちょっとね」
「決めかねているでごわすか」
「うん、そうなんだ」
このことをだ。総督はオーストラリアに話した。
「とりあえず連合国の軍人の人達はここを退去して本国に帰るということでね」
「日本とは中立条約を結んでいるソビエト経由でごわすな」
「うん、そこからになるね」
「エイリス軍は捕虜になるでごわすな」
「そうだね。ここでは直接戦闘になったし」
それでだとだ。総督は述べた。
「仕方ないね。僕が指揮官として交渉にあたるよ」
「わかったでごわす」
「その時に
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