第百四十九話 内政を整えその十
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「やっぱりな」
「損害はね」
「出来るだけ出さない様にして勝つものだからな」
「それだけにね」
「ああ、戦はな」
どうしてもというのだ。
「損害を多く出すんじゃなくてな」
「少しね」
「それでいきたいからな」
だからだというのだ。
「いざって時はな」
「私達も戦闘に出る必要があるかも知れないわね」
「言うなら戦略兵器の投入だな」
久志はこうも言った。
「冗談抜きで」
「そうしてでもね」
「勝たないとな」
「そうね」
留奈も頷いて答えた。
「相手がとんでもなく強いなら」
「それはビザンチウムも同じだしな」
この街もというのだ。
「いざとなったら三重の城壁も湖の方への護りもな」
「私達の力でね」
「破るか」
「そのことも考えないといけないわね」
「ああ、出来るだけそうしたくないがな」
「頭に入れた方がいいわね」
「じゃあな、アレクサンドリアに二十五万を集結させて」
「私達は北上して」
「アテネとかスパルタには五万を向けてな」
そうしてというのだ。
「抑えにしてな」
「そうして相手の動きを牽制しつつ」
「アレクサンドリアから北上していくな」
こう言ってだった、久志は出陣出来る様になると即座にアレクサンドリアに二十五万の大軍を集結させ自身も仲間達と共にそちらに向かった。戦が再びはじまろうとしていた。
第百四十九話 完
2020・2・8
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