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夢幻水滸伝
第百三十話 琉球に入りその六

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「いいと思うよ」
「人知らんと宗教家はあかんやろ」
 若山も言って来た。
「やっぱり」
「人の心を救うもので」
「その辺り予言者とちゃうからな」
「予言者というか予言マニアかな」
「それこそ人が携帯で電話かけてるの見ても人類滅亡の序曲だとか喚く様な」
「あの人はおかしいから」
 頭の中身がとだ、織田もその予言マニアの話もした。
「人類が滅亡して欲しくて仕方がない」
「所謂人類滅亡マニアやな」
「そうしたおかしな人だから」
「予言者でもないか」
「あの人はマニアだよ」
「それも人類滅亡のやな」
「うん、ただ本当に宗教家は何か」
 織田は自分のことから和歌山の言葉に応えた。
「人の心を救う」
「それが仕事やな」
「そうだよ、カルト教団はともかくね」
「カルト教団は人の不安を煽ってやな」
「そこからおかしなことするから」
「ほんまの宗教組織やないな」
「うん、詐欺師だよ」
 この類だというのだ。
「本当にね」
「そやな」
「そして真の宗教家は」
「人の不安を煽らずに」
「人の不安を取り除いていって」
「救うな」
「そうあるべきで」
 それでとだ、織田は話した。
「そしてその為には」
「人を知ることは必須やな」
「世の中をね」
「それやったらな」
「遊びもなんだ」
「やっていくべきやろ」
「そうしたものなんだ」
「まあ溺れたら駄目だけれど」
 尾崎はそれはとした。
「けれどね」
「遊びもして」
「世の中を知ることも大事だよ」
「そういうことだね」
「こうした観光もいいし」
 それにと言うのだった。
「お酒もね」
「こちらも」
「というか君結構お酒飲むよね」
「そちらは」
 実際にとだ、織田は尾崎に答えた。
「それなりに好きで」
「じゃあそこからね」
「遊んで」
「そう、そして」
 そのうえでというのだ。
「人と世の中を知っていこうよ」
「これまで以上に」
「そう、そして」
 そのうえでと言うのだった。
「立派なお坊さんになろうね」
「それじゃあ」
「是非ね、しかし」
 ここでだ、尾崎は話題を変えてこうも言った。
「ここは本当に長い階段だね」
「いい運動になるな」
 若山は尾崎に笑って応えた。
「ほんまに」
「まあ戦の時に比べたら」
「運動量は少ないけどな」
「それでもね」
 今はというのだ。
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