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ヘタリア大帝国
TURN38 獅子団その八
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「日本帝国の帝だけれど」
「ああ、聞いたことがあるでごわす」
 すぐにだった。オーストラリアは答えた。
「何でも富嶽という大怪獣を操っているでごわすな」
「そう聞いてるけれどね」
「そのうえで富嶽を日本に来る都度退散させているというでごわすが」
「エイリスの日本大使館にいた友達から聞いたけれど」
 貴族独自の交流からだ。総督は聞いていた。
「何でも日本じゃね」
「富嶽が来てもでごわすな」
「退散させているらしいね」
「凄い話でごわすな」
「思い出してから言うけれど興味があるね」
 マニアの顔に学者の顔も入れてだ。総督は述べた。
「だから。どうしようかな」
「考えてみるでごわすか」
「どうかなあってね」
「おいどんとしては一緒にいたいでごわす」
 オーストラリアは彼の望みも総督に述べた。
「考えて欲しいでごわす」
「うん、それじゃあね」
「ではじゃ」
 今度は長老が言ってきた。
「総督さんは今日はまだ仕事があるかのう」
「いや、もう終わったよ」
 総督はすぐに長老に答えた。
「事務処理だけだったからね。今日は」
「そうか。それではじゃ」
「今から一緒にかな」
「トルカも呼ぶ。飯でもどうじゃ」
「じゃあ僕の官邸でどうかな」
「いや、それは有り難いのじゃが」
 どうかとだ。すぐに答える長老だった。
「エイリスの料理じゃな」
「うん、そうだよ」
「遠慮させてもらう」
 エイリス料理は嫌だとだ。長老はあっさりと答えた。
「わし等の口には合わぬ」
「皆そう言うんだよね。本国の料理は嫌だって」
「正直に言ってよいか」
「うん、どうぞ」
「まずい」
 長老は率直に述べた。
「食べられたものではない」
「そうなんだよね。皆言うんだよね」
 総督は首を傾げさせていささか残念そうな顔で述べる。エイリス生まれの貴族としては残念な話である。
「エイリスの料理は駄目だってね」
「連合軍の兵隊さん達もじゃな」
「うん、本当に皆言うから」
 こう述べる総督だった。
「どうしたものかな」
「そういうものは食べなければよい」
「率直だね」
「しかしその通りじゃな」
「それはその通りだけれどね」
 口に合わなければ食べなければいい、それで済むことだった。長老が総督に言うことはそうしたことだった。
 そうはっきり言われてだ。総督も言うのだった。
「それじゃあ御飯は」
「わしのところに来るのじゃ」
 今度は友好的に言う長老だった。
「祖国さんもおるしのう」
「オーストラリアさんもだね」
「そうでごわすよ」
 そのオーストラリアが明るい顔で総督に応えてきた。
「おいどんが腕によりをかけて作るでごわすよ」
「それでよいかのう」
 長老は自分の祖国の言葉を受けてから総督にあら
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