SS:影との邂逅
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々コピーエックス様の体は元々エックス様の物となるはずだったのです」
「コピーエックスのボディが?あれ?でもシエルは…」
「Dr.シエルの言っておられた理由はあくまで上層部の建前です。ダークエルフの存在を外部に漏らさないよう、エックス様のコピーを作ると彼女に伝えたのです」
「へえ…でもどうしてコピーエックスの物になったの?」
「コピーエックス様の体が完成し、上層部はダークエルフを封じて体がないエックス様のサイバーエルフを入れようとしたのですが、エックス様はそれを拒み、姿を眩ましました」
「なるほどね、大体分かったよ。エックスが姿を眩ましたからコピーエックスのサイバーエルフを入れたんだ。建前が事実になっちゃったわけだ。姿を眩ましたエックスは多分、自分がいなくてもみんなに自分の足で前に進んで欲しかったんだろうね…そして休みたかったんだろうね。戦いや政治で疲弊した心を」
エックスは優しい性格だ。
戦いで敵を傷つけることをよしとはしない。
そして政治ではきっと心ない議員から酷いことを言われたりしたのだろう。
そしてエックスは自分の封印を良い機会と思ったのかもしれない。
英雄なんていなくても人々は自分達の足で進んでいけると…しかしそんなエックスの期待は見事に裏切られてしまったわけだが。
「そしてコピーエックス様はエックス様に代わってネオ・アルカディアの統治者となり、孤独な戦いを強いられました。」
「戦い?」
「コピーエックス様は誕生したばかりの頃から策謀が渦巻くネオ・アルカディアの統治者となられた。まだ人格形成も完全ではない頃に」
最初はプログラムされたエックスの人格によって何とかなっただろうが、徐々にコピーエックスの人格が表面化するに連れて彼の人格は歪んでいく。
生を受けた直後にエックスの代役、ネオ・アルカディアの統治者としての役割を与えられ、己を持つことさえ許されなかったコピーエックス。
「統治者の公務は並大抵の物ではありません。ネオ・アルカディア全体は勿論、様々なことに手を付けねばなりませぬ…まだ幼かったコピーエックス様は内心辛かったと思われます」
「そっか…」
こうしてみると自分はレジスタンス側の視点でしかコピーエックスを知らなかったのだ。
ファントムから聞いたコピーエックスは数奇な運命で生まれ、周囲からの重圧によって歪んでしまった哀れな子供だった。
もしコピーエックスに対等な友人が誰か一人でもいたら、エックスやゼロのように強い絆で結ばれた親友がいたなら、コピーエックスはあのようなメカニロイドのような存在には成り果てなかったかもしれない。
「拙者達も何とかしようと思いましたが、拙者達ではエックス様やゼロ、御身のような関係にはなれません。そ
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