第72話 断章〜深淵の共闘〜
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庫の開閉装置が開いて、そこからある人物が現れた。その人物とは――――――
「リィン――――――!」
格納庫から現れた人物―――リィンを見たアリサは声を上げた。一方リィンはアリサに視線を向けて一瞬だけ複雑そうな表情をしたがすぐに表情を引き締めてレンの所へと向かって、レンと対峙するとレンに敬礼した。
「――――――”灰獅子隊”軍団長リィン・シュバルツァー少将、レン皇女殿下並びにブリーフィングを視聴される”紅き翼”の皆様方をお迎えに上がりました。」
「ハアッ!?」
「しょ、”少将”って事は少し前の父さんの軍位の一つ手前の軍位にリィンは昇進したの……!?」
「それに”灰獅子隊”の”軍団長”という事は……」
「予想通り以前俺達に”宣戦布告”をした連中と既に合流していたようだな。」
「ハッ、あんたが噂の”灰色の騎士”サマかよ。」
リィンの名乗りを聞いたレンを除いたその場にいる全員が驚いている中サラは思わず驚きの声を上げ、エリオットは信じられない表情をし、ある事に気づいたアンゼリカとクロウは真剣な表情で呟き、アッシュは鼻を鳴らして目を細めてリィンを睨んだ。
「ご苦労様。今回のブリーフィングの参加者でレン達以外の人達はもう揃っているかしら?」
対するレンも敬礼で返した後リィンに確認した。
「ええ、後はレン皇女殿下達だけです。――――――そちらの女性は確か”魔女の眷属”の”長”殿でしたね?お初にお目にかかります。トールズ時代、エマとセリーヌには随分と世話になりました。」
「うむ…………その件に関してはお互い様じゃし、むしろ妾はヌシに謝る側じゃ。妾の教育不足によって放蕩娘がヌシもそうじゃが、ヌシの周りの者達にも随分と迷惑をかけたそうじゃからの、現代の灰の起動者よ。」
「リィンさん…………」
「……………………」
レンの言葉に頷いたリィンはローゼリアに視線を向けて声をかけ、声をかけられたローゼリアは重々しい様子を纏って答え、リィンのローゼリアに対する挨拶に”リィンは自分にとってトールズ士官学院の生活は過去の事である言い方”をした事に気づいていたエマは辛そうな表情でリィンを見つめ、セリーヌは目を伏せて黙り込んでいた。
「いえ…………紅き終焉の魔王(エンド・オブ・ヴァーミリオン)が顕現した時はクロチルダさんの協力がなければ皇太子殿下を救えなかったでしょうし、戦後クロチルダさんはエリスの件で自分達に謝罪するとの事ですから、自分はその件に関してそれ程気にしていません。」
「そうか…………ああ、それと妾の事は”ロゼ”と呼んでよいぞ。」
「わかりました。でしたら自分の事も名前で呼んで頂いて構いません。――――――ようこそ、”灰色の翼”レヴォリューションへ。」
ローゼリアとの会話を終えたリィンはアリ
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