第72話 断章〜深淵の共闘〜
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。」
「へぇ?さすがトワお姉さん。”よくわかっているじゃない。”それで?そっちの要求内容は何かしら?」
二人が去った後ガイウスは静かな表情で呟き、アンゼリカは溜息を吐き、アンゼリカの言葉を聞いてある事を閃いたトワの話を聞いたエリオットは驚き、サラは真剣な表情で考え込み、レンは意味ありげな笑みを浮かべてトワに問いかけた。
「……要求内容は二つです。一つは救出対象である皇太子殿下や”終末の剣”となったミリアムちゃんを含めたわたし達全員が”誰一人欠けることなく黒の工房の本拠地から生還できる方法”と、”黒の工房の本拠地にあると思われるミリアムちゃんのスペアボディの保護”です。」
「あん?俺達が全員生きて脱出できるようにする件はともかく、話にあったそのミリアムとかいうガキの新しい身体を連中に任せるんだ?」
「まあ、皇太子殿下を救出する為に”黒の工房の本拠地”に突入する私達にミリアム君のスペアボディ――――――子供とはいえ”人一人分という荷物”を抱えるような余裕はないから、トワはわざわざそんな条件を出したんだと思うよ。」
「た、確かに言われてみれば黒の工房の本拠地”――――――”敵の本拠地”に突入する僕達に”人一人分”を抱えて工房内を攻略するような余裕はないよな……?」
トワの要求内容を聞いて首を傾げているアッシュの疑問にアンゼリカは答え、マキアスは不安そうな表情で呟いた。
「………………ま、どっちも許容範囲だから構わないけど、生還の件に関しては脱出するまでの途中の道のりとかで誰かがやられたりとかする可能性だってあるんだから、さすがにそこまでは責任を持てないわよ。」
「はい。その件に関してはわたし達自身の責任ですから。」
「それに私達はこれ以上誰一人欠ける事なんてさせません……!」
「ん。今までのようにみんなで協力してお互いを助け合うから大丈夫だね。」
少しの間考え込んだ後指摘したレンの答えにトワは頷き、アリサとフィーは決意の表情で答えた。
「――――――結構。”黒の工房の本拠地”が判明次第、”黒の工房の本拠地”に対するメンフィル帝国軍による”軍事作戦”のブリーフィングをする手筈になっているから、そのブリーフィングに特別に”視聴”できる手配をしてあげるわ。」
「”メンフィル帝国軍による軍事作戦のブリーフィングの視聴”、ですか?」
「”視聴”…………――――――要するにあたし達はただその”軍事作戦”とやらの内容を知る事ができるだけで、作戦の内容に”意見”とかはさせないつもりね?」
満足げな笑みを浮かべて答えたレンの答えを聞いたエマは不思議そうな表情で問い返し、ある事に気づいたサラは厳しい表情で指摘した。
「それは…………」
「当り前じゃない。今まではリィンお兄さん達の件で”お情けで協力関係を結んであげていた”けど、”ここから
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