暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第27話:その名は“創世”
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 広木防衛大臣が殺害されたと言う報告を朔也が受けてから、二課は一気に慌ただしくなった。

 まずは現状の詳しい把握。
 大臣が殺害されたという情報だけが入っているだけで、それ以外が何も分かっていない。今はとにかく正確な情報が欲しいので朔也とあおいを始めとしたオペレーター陣が全力で情報収集に努めていた。

 それと同時進行で行われているのが、了子とのコンタクトだった。
 あれからまた暫く経っているのにもかかわらず、了子からは何の連絡もない。もしや広木防衛大臣襲撃の際に被害を受けてしまったのでは?

 弦十郎や響の脳裏に嫌な予感が過ったその時、唐突に司令室の扉が開き何食わぬ顔で了子が姿を現した。

「いや〜、ご〜めんなさいねぇ。大変長らくお待たせしました〜」
「了子君ッ!?」
「「了子さんッ!!」」

 平然とした様子で司令室にやって来た了子に、弦十郎達は安心と心配が半分半分と言った様子で駆け寄っていく。

 颯人はそれをソファーに座ってコーヒーを啜りながら見ていた。

 一方3人から駆け寄られた了子は、彼らが何故そんなに心配していたのかを分かっていない様子で首を傾げた。

「なになにどうしたの? そんなに寂しくさせちゃった?」
「了子さん! 良かった、無事だったんですねッ!!」
「心配したよ、全く!」

 響に続き奏からも安堵したと言われ、了子は訳が分からないと言った様子で弦十郎に視線で問い掛けた。彼女の疑問を察して、弦十郎はつい先ほど何が起こったのかを了子に告げる。

「……広木防衛大臣が殺害された。永田町からの移動中に、殺害されたらしい」
「えぇっ!? 本当ッ!?」
「複数の革命グループから声明が出されているが、詳しい事は把握できていない。目下全力で捜査中だ」
「本当かどうか疑わしいけどな」

 弦十郎が了子に事情を説明していると、唐突に颯人が口を挟んだ。彼の言葉にオペレーター以外の全員の視線が彼に集中した。

「何がだ、颯人君?」
「強いて言うなら革命グループって点かな? 情勢不安定だったり地続きで宗教思想の違う国と隣接してるならともかく、周り海に囲まれて基本国民感情が大きく乱れてない今の日本で、テロ起こしても効果は薄いだろうよ」
「平和な国だからテロ起こす事に意味があるんじゃないのか?」

 颯人の言葉に奏が疑問の声を上げる。
 確かに日本で何かしらのテロ行為を行えばそれは自分達の存在を大々的にアピールすることに繋がるのだから、示威行為としては十分だろう。

 だがそれを差っ引いても今回の一件をテロの一言で片付ける事に颯人は疑問を抱いた。

「これがもっと人が多い場所で、民間人とかを盛大に巻き込んでの事なら俺もテロを疑っても良かったんだけどな? さっきから聞いてると被害
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