47 喘息のハンデ
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三保神社の鳥居に長山は訪れていた。
「ここに三保神社があるんだな・・・。山田の杖やさりってお姉さんの護符もここの神から貰ったのか・・・」
その時、声が聞こえる。
「そこの貴方、如何なされましたか」
女性が降りてきた。
「僕は長山治。君は御穂津姫かい?」
「その通りです」
女性は否定しなかった。
「あの、一つ聞きたい事があるんだけど、いいかな?」
「ええ、どうぞ」
「僕の学校の友達の山田かよ子が持っている不思議な杖なんだけど、何か知ってるかい?」
「ああ、あの杖ですか。はい、もちろんです。あれは平和を司る世界におきまして最も強力な力を持つ道具です。山田かよ子さんのお母様に渡し、その娘のかよ子さんがその所有者としての意志を受け継いでいるのです」
「それから、僕の考えでは、その杖と同じ力のものがあるらしいけど・・・」
「ご名答です。護符、杯、そして剣・・・。これらが日本にいる四名に渡したのです」
「うん、護符を持ってる人は今名古屋にいて、杯を持っている人は東京にいて今清水に遊びに来ているらしいんだ。剣を持っている人は?」
「広島という地にいるのですが・・・」
御穂津姫は顔を曇らせた。
「広島にいるんだね?」
「ところが、敵の人間に倒され、奪われたとの情報が入りました」
「・・・ええ!?」
神社の近くの木陰でまる子はある提案をする。
「そうだ、りえちゃん、明日は泳ぎに行こうよ!」
まる子が提案した。
「そうだね、学校のプール空いてるよ」
藤木はりえと泳ぐ時に夕陽の光る砂浜でりえと恋に落ちる所を妄想した。
「うん、やっぱり夏は海だね!」
「藤木、学校のプールだよ」
「ごめん、私水着持ってないの」
「誰かに借りればいいじゃん。きっと楽しいぜ!」
「そうだよ、一緒に行こうよ」
「あ、あのね、実は私、カナヅチなんだっ!」
りえはそれでも水泳を嫌がる。
「でも小さいプールだから泳げなくても平気だよ?」
「そうだよ、それにたとえ嵐が来ても、僕が命を懸けてりえちゃんを守って見せるさ!」
藤木はカッコつけた。
(嵐って、だから学校のプールだってば・・・)
たまえは心の中で藤木に突っ込んだ。
「・・・でも、明日はピアノの練習あるし、やっぱやめとく。来月のコンクールもあるし・・・」
「ピアノコンクールか・・・。それなら仕方ないよね」
かよ子もコンクールの為ならその通りかと思った。
「でも、りえちゃんくらいピアノが上手ならこれ以上練習しなくてももう十分だと思うけどなあ」
「藤木君は優しいのね」
「え?う・・・」
藤木は照れた。
「でも、私よりピアノが上手い子なんて、他にもいっぱいいるのよ」
「そうか・・・。ライバルが沢山いるんだね。でも、私、りえちゃんがきっと
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