ターン24 十六夜の決闘龍会
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クトアタッカーが並んだことになるわけだ。
これが彼女の選んだ作戦。決闘龍はあえて放置し、その先にいるプレイヤーのライフを先に削りきってしまおうという寸法だ。どれだけカードが残っていようと、ライフの尽きたデュエリストにそれを操る権利はない。
「まずはクノスぺで攻撃!」
これからの4回連続攻撃が全て決まれば、もはやオネスティ・ネオスを使うまでもなく勝負は決する。本当に、このまま勝負がつくのだろうか。こんな簡単に、あっさりと。追い込んでいるのは少女の側のはずなのに、なぜかぐんぐん好転する戦況とは対照的に焦りばかりが色濃くなっていく。そんな迷いを振り払おうとして、高まるプレッシャーから解放されたくて、少女は一気にケリをつけるべく軽率な勝負を仕掛ける。ここ数カ月で急速に経験値を積んできたとはいえ、まだまだその精神は若かった。
「そしてこの、手札からオネスティ・ネオスの効果を発動しますっ!このカードを捨てることで、クノスぺの攻撃力を2500……」
「お主、ちと欲張りすぎたのう。実際なかなかに危なかったがの」
確かにその声が届き、背筋が冷たくなる。やはり、罠は張られていた。誘われていたという直感を、本能の鳴らした警鐘を、肝心の自分が信じ切れなかったのだ。
「チェーンしてわらわもトラップ発動、墓地墓地の恨み。ずっと待っておったのじゃよ。お主もまだまだ若いのう」
「墓地墓地の、恨み……」
相手の墓地にカードが8枚以上あるときにのみ発動できる、フリーチェーンで相手フィールド全てのモンスターの攻撃力を0に上書きするカード。
「私の、墓地には」
震え声で、デュエルディスクに目を落とす。墓地のカードが一覧となり、その映像が浮かび上がった。対照的に冷静な笹竜胆の声が、その名前を順に読み上げていく。
「死者蘇生、エアーマン、マスク・チェンジ、カミカゼ、シャドー・ミスト、マスク・チェンジ・セカンド、地獄の暴走召喚、ここまでで7枚。そして今お主が自身の効果を使うためのコストとして捨てよったオネスティ・ネオス、これが8枚目のカードじゃな」
M・HERO 闇鬼 攻2800→0
E・HERO クノスぺ 攻600→0→2500
E・HERO クノスぺ 攻600→0
E・HERO クノスぺ 攻600→0
チェーン処理の関係上、攻撃を仕掛けたクノスぺのみはその攻撃力2500として攻撃が続行される。しかしそれだけでは、笹竜胆のライフは削りきれない。追撃を仕掛けるはずだったモンスターたちも、攻撃力が0となってしまっては何の役にも立ちはしない。
E・HERO クノスぺ 攻2500→笹竜胆(直接攻撃)
笹竜胆 LP3100→600
E・HERO クノスぺ 攻2500→2600 守1000→900
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