ターン24 十六夜の決闘龍会
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相手に戦闘ダメージを与えたクノスぺの効果によりその攻撃力は100上昇し、代償として守備力が100減少する。だが、それだけだ。それを生かすことのできるカードは、少女の手元にはない。
「カードを伏せてターンエンド、です」
まだだ、そう自らを鼓舞する。ここで心を折ってはいけない、なぜならまだ戦えるのだから。必殺コンボが破られたからといって、立ち上がれない道理はない。唯一攻撃力を保っていたクノスぺからオネスティ・ネオスの加護が失われていくが、少女はしっかりと前を向いていた。
E・HERO クノスぺ 攻2600→100
「わらわのターン。このターンもまず星遺物の守護竜により、オッドアイズ・ウィングの位置を移動させるぞよ」
ひらりと空中宙返りし、二色の眼を持つ純白の龍が赤き古の龍神の隣へと移動する。これでまた、彼女はアルティマヤ・ツィオルキンの効果を使用できる。
「そして、カードをセットじゃ。アルティマヤ・ツィオルキン!」
再び虚空に向けて吼える赤き龍。その声に導かれ、次元の壁を突破して新たなる龍がその姿を見せようとしていた。13枚のエクストラデッキをまたしても広げた笹竜胆が、その中から1枚のカードを選び出す。
「正義求める鋼の勇気の輝きに、幾千の武装が盾となり矛となり呼応する。パワー・ツール・ドラゴン!」
パワー・ツール・ドラゴン 攻2300
2体目に呼び出されたのは、シャベルに置換された右腕にドライバーのくくりつけられた左腕、スコップ状に先端の広がった尾。全身を鋼鉄の装甲に包んだ、決闘龍の中でも異端の機械の龍。
「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動、パワー・サーチ。デッキから装備魔法3枚を選び、その中からランダムに1枚を手札に加えるぞよ。わらわの選ぶカードは団結の力が1枚、スーペルヴィス2枚。さあ、どれがよいかの?」
「……真ん中。真ん中で、お願いします」
「ふむ、よかろう」
1枚のカードが手札に加わるが、それっきりで発動される様子はない。もし団結の力であればここで使わない理由がなく、どうにかスーペルヴィスを選べたのだと安堵する。
「さて、先ほどのお主の戦術じゃが」
そう呟きながら、サーチしたそれとは別のカードに細くて白い指が伸びる。通常召喚されたのは、先のターンではその効果によってアルティマヤ・ツィオルキンを呼び出したモンスター。
コピー・プラント 攻0
「無論悪い手ではなかったがの、こうしてわらわのライフを残したのは結果的には悪手じゃったな。レベル7のパワー・ツール・ドラゴンに、レベル1のコピー・プラントをチューニングじゃ」
「普通のシンクロ召喚を……?」
困惑する彼女をよそに、コピー・プラントが光の輪となって機械の龍をぐるりと包
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