第6話 それぞれの思惑
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家建設を!」
「異世界の同志との国交開設を!」
その様子を首相官邸のバルコニーから遠目に見ていたメロケルは歯ぎしりしながらデモ隊を睨みつけていた。
「ヤーパン(日本)がショッカーと接触さえしなければこんなことには……!!おのれヤーパン!!」
ドイツは国家非常事態宣言を発令。暴動鎮圧の為に軍の出動を要請。その5日後、双方に多くの犠牲者を出しながらも暴動を鎮圧した。
しかし、ドイツ国民は軍や警察が国民に銃を向けたことを恨んだ。政府は自分達、国民より移民の方を守るのかと……。
これが後に大きな火種となるとはこの時はまだ誰も知る由も無かった。
日本国 首相官邸 総理執務室
日本国総理大臣 本位慎三と各省大臣らは『特地』に関して会合を行っていた。
先に口を開いたのは防衛大臣である嘉納太郎だった。
「防衛省としてはショッカーと共闘するのに賛成だ。万が一、彼らと戦えば自衛隊に勝ち目はない。それなら帝国という共通に対して共闘する方がよっぽどいいと思うぜ。」
外務大臣も手を上げて発言する。
「外務省としても同意見です。世界からの批判はありますが、ショッカーとは協調すべきです。そのせいで国連や諸外国が反発したとしても無視すべきと思います。それにアメリカからは国交開設を応援するとのコメントが来ております。」
本位は頭を抱えた。
アメリカが国交開設に賛成なのだけが救いだった。これまで中国や韓国、北朝鮮だけが公式に反対を表明をしていた。
しかしつい先日、それだけに留まらず国連も国交開設に反対する旨を日本政府に通告してきた。中国や韓国などの近隣諸国の反発はまだ無視できるが流石に国連の反発は無視できない。
本位は「特地」と「ショッカー」に国連を敵にまわしてまで得られるメリットがあるのかを考える。
そして結論が出た。
「ある」
特地は宝の山である。公害や汚れのない手つかずの自然、世界経済をひっくり返しかねない膨大な地下資源。
これらが少しでも手に入れば日本は資源大国になれる。
ショッカー世界は未知の技術の宝庫である。未だ構想の域を出ていない「ナノマシン技術」、動植物の特性を活かした人体強化技術「改造人間」。
さらに自衛隊の報告では彼らは炎龍との戦闘に生物を怪物にする「小箱」や重機関銃サイズのレールガンを使用したという。レールガンは現在、米軍が開発中だがそれでも駆逐艦の艦砲と同じぐらいだ。
それら技術の僅かでも彼らの技術を独占できれば日本の世界的な影響力は確実に高まる。
「あと外務省からもう1つ。ショッカーとの国交開設交渉ですが
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