ifとか短編
if:Diary_Alouette's Good Day
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れるでしょ。」
「うん。時間があったら儂の話を聞いてくれんかのう。」
「うん。」
「こう見えても、昔は学校の先生をしておったから。あの頃も子供達に色々教えて欲しいとせがまれたもんじゃ。因みに先生の前はパン工場で働いておったのだ。」
「あのー。」
「その前は、船乗り…じゃったかの。」
「あの、お爺ちゃん?」
「このレジスタンスベースは、海が近いので船乗りじゃった頃を思い出すんじゃよ。」
「そうじゃなくて!」
自分が聞きたいのはそれではなくて、ベビーエルフの名前に役立ちそうな話だ。
「は?」
「お、教えて欲しいことがあるんだけど…」
「はあ。何を教えて欲しいんじゃ?」
「シエルお姉ちゃんのとこにいるベビーエルフさん達に、名前をつけてあげようと思って。」
「名前?お前さんはアルエットじゃろが。」
老人型なだけあって聴覚機能が衰えているのかアンドリューは疑問符を浮かべている。
「私の名前じゃないよ。ベビーエルフさんの名前。」
「お?ベビーエルフにつける名前とな?それならそうと早く言わんか。ベビーエルフの名前じゃったら…子供の名前がいいかの?」
「そうね。」
「あれは儂が学校の先生をしておった時のことじゃ。受け持ったクラスにとても仲の良い二人の人間の女の子がおっての。姉妹でもないのに双子のように似ていて、とても可愛らしい子供達じゃった」
「そう…それで二人の名前は何ていう…あ…」
アルエットがその二人の名前を尋ねようとしたが、アンドリューの話はまだまだ続く。
「あの頃はまだ人間の子供とレプリロイドの子供が一緒に授業を受けておった。レプリロイドの子供は勉強を覚えるのが早く…」
「はあ…。」
「運動もある程度のことは簡単にこなすんじゃが、人間の子供はそうはいかん。」
「あのー名前はー?」
「特にその二人は勉強も成績があまりいいとは言えんかったし、運動も出来る方ではなかったんじゃ。当然のように周りのレプリロイドの子供達から、いつもからかわれておってのー。儂が注意をしても、しばらくしたらまーたからかいおるんじゃ。」
「えーと…」
「だがその二人にも、一つだけ取り得があった。歌を歌うことが好きでの。」
「あ、お歌ね…」
「休み時間になると、教卓をステージ代わりにしてみんなに聞かせておった。」
「お歌の名前は何て言うの?」
「その時だけは誰もその二人をからかわずにみんなで楽しそうに聞いておったんじゃ。そりゃそうじゃ。レプリロイドは歌を歌うことができんからの。歌のように聞こえておるのも、結局は記録した音声をただ再生しておるだけ。歌を歌うことは人間だけができることじゃから。レプリロイドの子供達は
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