第百四十九話 内政を整えその四
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「中国に」
「ああ、足利義満公に日本王とか言ったな」
「あの国だってね」
「あれだったな、万歴帝って皇帝がな」
久志も皇帝の呼名を出して応える。
「政治をしなくてな」
「統治機構に欠員が出来てもね」
「補充もしなくてな」
「それで国が動かなくなってね」
「しかも自分は贅沢三昧でな」
「国がどうしようもなくなったから」
明はこの万歴帝の代によって滅びたとさえ言われている、その後の明は文字通りの末期症状に至って滅んだ。
「そうなったからね」
「やっぱりちゃんと指示を出してな」
「欠員は補充してね」
「ちゃんとやっていかないとな」
「駄目だよ」
そこはどうしてもというのだ。
「確かに僕達はちゃんとした統治機構も築いたけれどね」
「中欧集権型のな」
「それによってかなり政は動いてるけれど」
それでもというのだ。
「それは万能じゃないから」
「そこを意識してな」
「やっていこうね」
「そうだな、じゃあ指示を出して」
そしてというのだ。
「やっていくな」
「そうしていこうね」
「欠員もな」
あれば補充してとだ、そうした話もしながらだった。
久志は今は政をしていった、そうして。
出陣が近付くとだ、久志はまた仲間達に言った。
「もう船団をな」
「各港のだな」
「編成して軍もな」
こちらもというのだ。
「集結させてな」
「そうしてだな」
「港から船団に乗り込ませてな」
各港にあるそれにというのだ。
「現地に集結させるな」
「そしてその集結場所は何処だ」
芳直はその場所について尋ねた。
「一体」
「アレクサンドリアだよ」
「あの街か」
「ああ、あそこからな」
ナイル川河口のこの街からとだ、久志は話した。
「東の半島のまだ降っていない勢力を攻めていってな」
「そうしてだな」
「ビザンチウムに迫ってな」
そうしてというのだ。
「まずはあの街を攻めるな」
「そうするか」
「あの街を攻め落としたら本当に大きいからな」
「あの辺りの貿易の中心地だしな」
「黒湖の方も抑えられる」
そちらの湖とその周辺の地域もというのだ、実はこの浮島は黒湖東岸からすぐに境目となっていて山脈はありその頂上からは空となっている。
「だからな」
「まずはか」
「地中湖等顔を抑えてな」
「この浮島の東部もだな」
「抑えていってな」
その様にしてというのだ。
「ビザンチウムに行くな」
「あの街を攻め落とすか」
「そうしたら黒湖沿岸のアテネやテーベの植民都市もな」
そこもというのだ。
「全部本来の街と連絡が遮断されるな」
「そしてどうしようもなくなってか」
「降らざるを得なくなってな」
「アテネやテーベの勢力は落ちるか」
「その狙いもある
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