第1話 剣の世界
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いが、二人の配信では定型文となったその言葉を交わす。
「で、配信時間もアレなので、早速武器を見繕ってフィールドに出ようかなーと思うんですけどー…」
ちらりとフブキはミオの背後を見やる。するとそこには、びっくりした顔でこちらを見やる男性プレイヤーが二人いた。
「成程、二人は最近よく聞くVTuberって奴なんだな!」
「俺も見たことあるな。確か…ホロライブだったか」
武器屋で出会った二人のプレイヤーは、それぞれキリトとクラインという名前の一般プレイヤーだった。
先に武器屋にたどり着いていたミオが、暇を持て余していた時にキリトに声をかけられたのが始まりらしい。三人で武器を見繕っていたとのことだ。
「ミオはフットワーク軽そうだし、オーソドックスに片手剣とかでいいかもしれないな。まあでも所詮ゲームだし、自分に合う合わないは関係なく好きな武器を使えばいいと思うよ」
「じゃあ私は?」
「フブキもフットワーク軽そうだよな。というか二人ともケモミミが生えてるからか野性的なイメージしか湧かないんだよな…」
キリトの脳裏に森を四足歩行で走り回るフブキとミオの姿が浮かぶ。
「なあなあ、俺は?」
「クラインは何でもいいんじゃないか」
「え?俺だけ扱い雑過ぎね?」
『キリトさん露骨に贔屓してて草』『クライン、涙拭けよ』『男の涙なんて需要ないんだよなぁ!』『涙目のミオちゃん…うっ…ふう』『通報しました』
コメント欄もクラインの不憫を嘆く声が多くみられる中、結局のところ序盤の町で手に入れられる剣の中では最も威力の高い武器である"ショートソード"を選択する。
100コルと序盤にしては少なくないお金を支払い、一行は連れ立って町を出た。
「じゃあ、ここからは本格的にモンスターと戦う事になる。βテスターだったフブキとミオは大丈夫だろうから、指導が必要なのはクラインだけだな」
「ああ、宜しく頼むぜ!キリト!」
元βテスターのキリトの教えに倣い、クラインは第一層でも破格の弱さを誇るmob、≪フレンシーボア≫へと剣を片手に突っ込んでいく。
猪型をしたそのモンスターは、クラインの挙動に一歩遅れて気づきながらも、体制を整えて突進を開始する。
そして。
「――――のわぁぁぁあああっ!?」
腰の入っていない、ただただ棒を振り回したかのようなクラインの一撃は、呆気なく猪の突進の前にはじき返され、そのまま後ろへと突き飛ばされる。
大したダメージこそ入っていないものの、クラインはそのまましりもちをついた。
「…こりゃ重症だな」
「ソードスキル以前の問題でしたねぇ」
「基
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