その45
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てるせいなのかなって」
「……成程。君にとっては、俺達うちは一族は親しみやすい、と」
目を丸くして続けてきたうちはシスイにこくんと首を縦に振る。
「成程…」
酷く考え込んでいるうちはシスイに、もう一つ、付け加えた。
「ミコトさんが、フガクさんの奥さんで、そのミコトさんが私を気にかけてくれているからって理由もあるとは思います」
「成程」
私が何を言っても成程しか言わないシスイさんに、ちょっぴりおかしくなってきた。
そうして、うちはシスイに好感を持つ。
だから、はにかみながら尋ねてみた。
「僕、うずまきナルトです。貴方の言う通り、九尾の器です。うちは一族の貴方のお名前をお尋ねしてもいいですか?」
ぱちぱちと目を瞬いたシスイさんは、夕闇の中、焚火の明かりに照らされながら、おかしそうに笑いを堪えながら謝ってきた。
「これは失礼。イタチを挟んでいたから失念していた。そういえば、初対面だったな。成程。これは確かに。君の言葉には一理ある。千手とうちはは同じ一族、か。成程な。盲点だった。俺の名前はシスイという。シスイと呼んでくれ」
「シスイさん」
イタチさんと同じようにさん付けで呼んでみれば、私の遊び心を感じ取ったシスイさんが茶目っ気たっぷりに尋ねてきた。
「俺は君をどう呼ぶべきかな?イタチと一緒でいいのかな?」
おもしろそうに笑っているシスイさんとは、きっとこれから仲良くなれる予感がビンビンします。
だって、きっと気が合う。
そんな感じがする。
イタチさんより、遊び心を持ってる人でもあるみたいだし。
私やサスケ君と一緒に、悪戯とか考えてくれそうです。
それはとっても楽しそうだ。
ちょっぴり、未来への期待を抱きつつ、私も茶目っ気を出して勿体つけてみた。
シスイさんもそれを望んでそうな気もするし。
「シスイさんにも名前で呼んで欲しいけど、呼び捨てはダメです。でも、イタチさんと同じくらい仲良くなったら、そしたら呼び捨てにしてもいいですよ」
「あははは!それも道理だ!」
結構笑い上戸らしいシスイさんは、うちはの人にしては珍しく喜を表に出している。
だからふと、思いついた事を口にしてみた。
「千手扉間は、千手の中でもうちは寄りの気質の人間だったんだろうけど、シスイさんやイタチさんはその逆で、うちはの中で千手寄りの気質を持ってるのかも。だから、うずまきの僕とも気が合うのかもしれませんね」
にこり、と笑いかければ、うちはの人らしい不敵な表情で、もう一度私に尋ねてきた。
さっきよりも格段に興味深そうに。
「というと?」
内緒話をするように身を寄せてきたシスイさんに、同じように身を寄せながら、忠告をしようと心に決める。
シスイさんも、私に忠告をしてくれたから。
自分が、悪役になってまで。
死んで欲しくないな、と、そう思っ
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