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NARUTO 桃風伝小話集
その42
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その時は、きっとナルトはヒナタに声をかけるだろうし、これを機にヒナタともっと誼を結ぶのもいいかもしれない。
お互い木の葉で名家とされる代々続く忍の家に生まれていても、木の葉の名家の中でも有数の権勢を誇る日向宗家のお嬢様で、大人しく、口数の少ない自己主張の薄いヒナタを、イノは苦手に感じなくはなかったのだけれど。
ナルトと過ごした時間を心地よく感じられたのなら、きっと、ヒナタともこれからはもっと仲良くできる。
そう思った。
それが叶うかどうかは中忍試験本選の結果次第ではあるけれど。
でも。
今は。
「…だから、人の忠告は素直に聞いとくべきなのよ!私の忠告無視したあんたの自業自得よ!これに懲りたら、人の話に耳を貸そうとしないあんたの強情さを少しは矯正しなさいよね!そこがあんたの良い所でもあるけどさ−」
「うん。うん!」
お互いに、山道の途中で縋り付き合いながらしゃがみ込み、初恋が叶わなかった悔しさと悲しさと、友達の力になれない悲哀を吐き出し続ける。
今はまだ、イノ達は子供だから。
誰からの物だろうと、忠告は、きちんと耳を傾けて聞くべきだ。
そこにはきちんと理由があるのだから。
サクラに向けていった言葉を、イノも自分の胸にもう一度刻む。
イノにも、身につまされるところが無いでもないから。
勿論、このままで終わるつもりは更々無い。
どんな結果になろうと、イノやサクラの思う事を否定される謂れはどこにもないのだから。
それだけは、確かで、唯一の結論だと、泣き崩れるサクラを抱き締めながら、イノは思った。
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