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NARUTO 桃風伝小話集
その42
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ローが先決だろう。
何を思ってかは知らないが、ナルトがイノ達を気遣って、必死に見せないようにしてくれていたナルトの気遣いを、無にさせる様な真似もしていた事だし。
あれもきっと、ナルトの心には負担だったに違いない。
イノは深い溜息を吐いて、存外強情なサクラに水を向けた。
「ねえ、サクラ。なんであんた、ナルトに喧嘩を売るようなあんなことを言ったの?」
サクラがつっかかって、そしてナルトが隠していた本音を引き出せたことは良かったとは思う。
けど、あれは、あんな風にナルトから無理やり引き出すようにしなくてもいい類のものだった。
だって。
冷静に考えたら解っていて当然の事で、イノだって今はきちんとそれを考えて行動するようになっていた事だったのだから。
むしろ、あんなことをナルトの口から言わせてしまった事を恥じるべきだ。
イノはそう思う。
その時だった。
「…悔しかったのよ」
「え?」
「私、波の国の任務に就く前に、ナルトに木の葉の人間は嫌いだから、基本的に仲良くする気はないって、はっきりそう言われたことがあるの」
「は!?」
サクラの語る事と、それでもサクラがナルトに友と遇されている事が繋がらなくて、疑問に思った。
「その前も散々手厳しい事言われ続けてたし、アカデミーの頃からあからさまに敵対するような態度取られてたし、そういう不満があったのは認めるわ」
詳しい事情を知らないイノには、ただ、サクラの話に耳を傾ける事しかできない。
「正直、サスケ君と仲の良いナルトにやっかみを感じてたし、アカデミーに居た頃は素直にそれをナルトにぶつけてた。だって、そうして良いと思ってたの。皆ナルトにそうしてたから!」
そう言って涙を零し始めたサクラに、イノは悟る。
サクラは、一時期里の女の子達に吊るし上げられ、爪弾きにされていた事がある。
それは、サクラは気付いていなかったけれど、サクラの性格的なものが原因だった。
サクラは一人っ子故に基本的に両親に甘やかされていたらしく、時に頭のいい自分を鼻にかけて人を格付けするような、酷くわがままで我の強い一面を、最悪のタイミングで皆の前で覗かせ続けて反感を買ってしまったのだ。
空気を察するとか、相手の機微を読む事を苦手としていただけとも言えるし、それは別にサクラだけが悪い訳ではない。
イノだって、自分がサクラと同じように我が強く、わがままな事は自覚している。
けれど、基本的に自分に素直なサクラは、自分の思った事やしたことを、相手がどう思うかを考えず、言ってしまったり行動に移してしまうような所があるし、確かにアカデミーに居た頃からサクラのナルトに対する態度は褒められたものではなかった。
ナルトにさり気なく手を貸されても、礼も言わずにナルトに対して罵倒をぶつけていたし。
見かねて何度かイノもサクラに
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