その41
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大蛇丸の襲撃というかなりのアクシデントはあったものの、第二試験終了時間一日前というまずまずの結果で、サクラ達カカシ班は、中忍試験第二の試験を突破した。
これから明日の試験終了時間まで、サクラ達合格者は、この塔の中で過ごす事になるらしい。
何処から情報を得て来たのかは分からないが、ナルトが読んでいた通り、大蛇丸は確かにサスケを狙って襲撃して来た。
そして、その大蛇丸によって生死の境を彷徨わされていたナルトは知らないが、ナルトが懸念していた音の忍とやらも襲撃して来ていた。
どんな理由でか、確かに大蛇丸の腕で腹を貫かれたナルトの大怪我は、今はもう跡形も無く癒えている。
碌に医療知識の無いサクラの目にも、あれは致命傷であるように見えた。
なのに。
ナルト自身のあの得体の知れない謎のチャクラが原因か。
それとも、あれが、ナルトが里での保護を主張した、ナルトと同じうずまき一族の子の能力なのか。
それともその相乗効果だったのか。
サクラにも理由はよく解らないが、とにかくナルトは一命を取り留めた。
傷跡も、もう、薄っすらとしか、分からない。
そうして、サクラは少し、ナルトと自分の違いの根源にあるものの理由の一端を悟った。
ナルトとサクラの違いは、木の葉の里の一般家庭出身のサクラと、代々、秘伝忍術を伝える、木の葉の里の忍の名家出身のイノとの違いと、同じ類のものだ。
ナルトには両親もなく、孤児だったから今まで考えて見たこともなかったが、ナルトは『うずまき』なのだ。
優れた忍を輩出する一族として、忍術アカデミーの授業でも名を挙げられる、『うずまき一族』の血を引いているのだ。
もう、滅びた一族とも教わっているけれど。
今も末裔が各地に分散しているとも聞いた。
そしてそれだけでなく、『うずまき一族』も、古い歴史のある忍の一族だ。
サスケと同じ、『うちは一族』に劣らないくらいの。
何故なら、木の葉の里を『うちは一族』のうちはマダラと共に興した、『千手一族』の初代火影の千手柱間の妻は、ナルトと同じ『うずまき一族』のうずまきミトだったからだ。
それくらい、凄い忍の一族だったのだ。
『うずまき一族』は。
そんな事を、孤児で、里の人間に嫌われているからと、ただそれだけの事で碌に考えもせず、馬鹿にして、本当に長い間、ナルトを自分の下に見ていた自分の思い上がりが、サクラには、少しどころか非常に痛い。
幾つもの内蔵にも及んだ筈の大怪我の影響で熱を出したナルトの解熱剤を作る為に、サスケ、シカマル、チョウジの三人が、即席のスリーマンセルを組み、死の森内に生息しているかもしれない薬草調達に向かい、イノと二人、意識を無くして動けないナルトの護衛を任され、看病しながら留守番をしていた時だった。
意識の無いナルトをサスケに対する人質にせんと、ナルトが事前に予期し
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