第十幕その三
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「マダガスカルの小さな生きもの達がいるね」
「小さなお猿さん達が」
「いるね」
「ええ、本当に」
「そう、それと」
さらに言うカエルマンでした。足元にいる太っている丸い目と頭そして曲がった嘴を持っている鳥です。
この鳥についてもです、カエルマンは言うのでした。
「これもだよ」
「あっ、これは」
「ドードー鳥」
「ドードー鳥もここにいますか」
「このピラミッドに」
「そうなんですね」
「そうだよ、ドードー鳥もアフリカにいて」
そしてというのです。
「マダガスカルの東の島にいたね」
「そうでしたね」
「アフリカでしたね、あそこも」
「モーリシャス諸島ですね」
「あちらにいて」
「それで、でしたね」
「そうだよ、しかしこうした生きものがね」
カエルマンはドードー鳥を見つつ悲しいお顔になりました、そうしてこんなことを言ったのでした。
「外の世界ではもういないんだね」
「クァッガやブルーバックもです」
「そうだよね、悲しいことだね」
「そう言われますと」
「どんな生きものもいなくと寂しくなるよ」
そうなればというのです。
「本当にね、けれど」
「オズの国ではですね」
「こうしているからね」
「僕達も出会えるんですね」
「オズの国にいたら」
「ピラミッドの中でも」
「お伽の国は不可能が不可能になる」
これがカエルマンの返答でした。
「そういうことだよ」
「そういうことですね」
「だからですね」
「こうした生きもの達にも出会えて」
「お話だって出来るんですね」
「お伽の国だから」
「そうだよ」
そのドードー鳥から言ってきました。
「僕もこうして喋るしね」
「そうだよね、オズの国だから」
カルロスはそのドードー鳥に応えました。
「それでも出来るね」
「この通りね」
「そうだよね」
「じゃあ何かとお話しようね」
「そうして遊ぼうね」
「皆今はここで遊びましょう」
トロットも笑顔で言いました。
「そうしましょう」
「そうだね、生きものの皆とお話してね」
ハンクがトロットに笑顔で応えます。
「そうしてね」
「是非ね」
「楽しもうね」
こうお話してでした、そのうえで。
皆はどーどー鳥やクァッガ、そしてゴリラや水ライオン達と楽しくお話をしました。そのことが終わってからです。
皆はいよいよラー神の祭壇に向かいました、この時にです。
クッキーは少し残念そうにこう言いました。
「結局ここまでね」
「メジェド神にはお会い出来なかったわね」
「そうですよね」
こうポリクロームにも答えます。
「残念なことに」
「そうよね」
「そのことが」
どうにもというのです。
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