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ヘタリア大帝国
TURN36 タイの提案その十一
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うた。
「何のつもりだい?」
「はい、今からご一緒に」
「あたしと一緒に踊るってのかい?」
「お嫌ですか?」
「いいのかい?あたしはここの人間だよ」
 オフランスの者ではなくだ。植民地の人間だというのだ。
「種族も違うんだよ」
「それがどうかしたのですか?」
 シャルロットは無邪気な笑みでだ。ビルメに返した。
「何かあるのですか?」
「いや、そう言われるとね」 
 ビルメもこの返事には止まった。それでだ。
 少し呼吸を置いてからだ。こう言ったのである。
「別にね」
「では今から」
「こうした踊りは知らないけれどいいんだね」
「はい、私の動きに合わせて頂ければ」
「そこまで言ってくれるのならいいけれどね」
 ビルメも受けることにした。シャルロットの誘いを。
 それでだ。シャルロットと共にだ。
 二人で踊りはじめる。オフランスではかつてなかった舞踏会が開かれていた。シャルロットは無自覚のうちに大きなことをはじめていた。


TURN36   完


                           2012・7・7

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