装者達のサマーバケーション
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見ると……。
『恭一郎くん、分からない所があるの……』
『ああ! ここ、こうやって解くんだ。ありがとう、恭一郎くん♪』
「小日向さん……」
「きょ、恭一郎……!?」
現在絶賛片想い中の未来と、二人っきりでの勉強会を妄想する恭一郎に飛鳥は驚愕した。
「兄さん……」
「おぉ、流星! まともなのは、どうやら僕達だけらしい。まったく、二人とも集中力が──」
弟は大丈夫だとホッとしたのも束の間……。
「黒髪のツインテールとピンクの服装がよく似合う、1つ下の女の子に勉強教える夢を見たんだけど……」
「りゅ、流星……!?」
「僕の理想通りの女の子でさ。名前を聞けなかったのが惜しいな……。きっと、僕の運命の人だと思うんだけど、何て名前で呼ぼうかな……?」
「お前まで…………」
ある意味他の二人以上の発言をする弟に、飛鳥はとうとう絶句した。
(皆、考える事は一緒なんだな……。理想の恋人か……。翼さんのような、理知的でクールな人に教えてもらえたら……って、何を考えているんだ僕は!)
ふと、飛鳥の中の願望も首をもたげかけたが、彼は慌てて首を振り、それを振り払う。
「三人とも、馬鹿な事言ってないで手を動かす! どの道課題が終わらなきゃ、夏休みが減るんだからな!」
手を叩きながら他の三人を現実に引き戻し、飛鳥は課題を進める。
三人の春は、まだ遠い……。
「くしょん!」
「およ?夏風邪デスか?」
「多分、違う気がする……」
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