装者達のサマーバケーション
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翔と響は二人っきりで海を見つめていた。
「綺麗だね……」
「ああ……」
「また来れるといいな〜。今度は未来と、それから恭一郎くん達も一緒に!」
「了子さんも退院してるだろうし、今年より賑やかになるだろうな。今から楽しみだ」
沈んでいく夕陽を見つめながら、二人は来年の夏に思いを馳せる。
「ねぇ、翔くん……」
「ん?」
響は翔の元に歩み寄ると、そっと背中に腕を回した。
「響……?」
「この思い出を、忘れたくないから……」
「……ああ、俺もだ」
翔もまた、響を抱き締め返す……。
夕陽に照らされ抱き合う二人。その姿は幻想的で、とてもロマンチックな雰囲気を醸し出しており……。
「そういう事は家でやれよな」
「なるほど……クリスちゃん、僕達もするかい?」
「へっ!? あっ、やっ、あたしはっ……その……」
呆れていたら純に不意打ちをもらってしまったクリス。
「また癖で撮ってしまったわね……。よし、後でLINEに送ってやろう」
(後で八紘氏に送ったら、お喜びになられるでしょうか?)
心の中で弟の恋を祝い、緒川共々ニコニコ笑顔な翼。
「藤尭くん!」
「バッチリです!」
目的を達成し喜びつつ、ハイタッチを交わす友里と藤尭。
「了子くんが見たら喜ぶ案件だな」
荷物を纏めながらもしっかり見守る弦十郎。
そして、彼等に見られているのを知らない二人は、共に口付けを交わすのだった。
ff
翔達が海で楽しんでいる頃、残るUFZの面々はと言うと……。
大野兄弟の部屋に集まり、四人で夏休みの課題に勤しんでいた。
「あー! かったりぃなぁ〜」
「集中が途切れるだろ。もう少し静かにしたらどうだ」
寝転がる紅介に、飛鳥は溜め息を吐きながらツッコミを入れる。
「そう言うけどよォ……こう暇だとやる気しねぇよなぁ、飛鳥。流石のお前もこの暑さじゃ、マジで焼き鳥になっちまうだろ?」
「焼き鳥では無い! それにこの部屋は今、冷房が効いているだろう! まったく……やる気がないなら、解らない所があっても教えないぞ」
何時ものやり取りをしつつ、紅介は再び天井を見上げながらボヤく。
「焼き鳥に教えてもらうより、俺は奏さんに教えて貰いたかったなぁ〜……」
ほわんほわんほわんふぁいや〜。
『ここはこうなって……聞いてるのか? って、何処見てんだよ。あんまり胸ばっか見てると、帰っちまうぞ? ……な〜んてな! ハハハ』
「ちくしょォォォ! 堪らないぜ!」
「おい、真面目にやってくれ。君だけだぞ、そんな邪な妄想をしてるのは……」
「へっへ〜ん、甘いな焼き鳥。ミラちゃんを見てみろよ」
「恭一郎を?」
そう言われ、恭一郎の方を
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