戦姫絶唱シンフォギアG
第1楽章〜黒の装者達〜
第5節「装者同士の戦い」
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蒼き剣のシンフォギア……絶刀・天羽々斬が今、抜刀された。
「シンフォギア装者だと世界中に知られて、アーティスト活動が出来なくなってしまうなんて──風鳴翼のマネージャーとして、許せる筈がありません!」
丁度その頃、誰もいなくなったカメラルームにて、自らの成すべき事を果たした緒川は息を切らせながら、そう呟くのであった。
「一つ目の太刀、稲光より最速なる風の如く──」
周囲のノイズを斬り捨てると、アームドギアの刀を大剣へと変形させて跳躍する。
大剣を振り下ろすと、稲光の如き青白い輝きを放つ斬撃が、ノイズを真っ二つに切り裂いた。
〈蒼ノ一閃〉
「二つめの太刀、無の境地なれば──」
続いて両手を地面に着地し、開脚と共に間髪入れず両足のブレードを展開。
独楽のように回転しながら、ノイズを次々と切断していく。
〈逆羅刹〉
「中継が中断された……ッ!?」
呼び出されたノイズの軍勢を次々と蹴散らしていく翼。
周囲を見回し、中継画面が暗転している事に気付いたマリアは予想外の展開に驚いていた。
(……緒川さん、ありがとうございます)
そして、全てのノイズを倒し終えた翼は、再びステージに舞い戻る。
剣を霞の構えで持ち、その切っ先をマリアの方へと向けた。
「……待たせたな。これが戦場の──防人の剣だッ!」
ff
「まだ着かないんですかッ!? このままじゃ翼さんが──」
「落ち着けッ! あいつがそう簡単にやられるわけねーだろッ!」
「うん……でも……」
緒川が回線を遮断した事から、翼が戦っているという事は知っている。
しかし、響は逸る気持ちを抑えられずにいた。
「あと5分で着くわッ! 4人とも準備してッ!」
「了解です!」
友里の言葉に、純はRN式の装着準備を始める。
と、翔が何やら考え込んでいるのに気付き、純は彼に声をかけた。
「翔? どうしたの?」
「5分だから、つまりこの速度で距離は……よし! 行けるぞ!」
翔はシートを立つと、ヘリのドアに手をかけながら、友里の方を振り向く。
「友里さん、俺は先に出ますッ!」
「翔くん、何をッ!?」
「この距離なら、俺のアームドギアの方が先に着くッ! 一足先に飛び降りて、姉さんの救援に向かいますッ!」
「……分かったわ。けど、無茶はしないで!」
無言で頷くと、翔はヘリのドアをスライドさせ、迷いなく飛び降りた。
「──Toryufrce Ikuyumiya haiya tron──」
空中でギアを纏うと、翔はアームドギアである弓を出現させ……頭上へと放った。
次の瞬間、弓は半分ずつに分割されて変形し、分割面は彼のギア背部へと接続される。
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