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レーヴァティン
第百四十八話 連合王国降伏その十

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「あそこもな」
「手中に収めますね」
「絶対にな、けれどあそこは凄い守りが堅いよな」
「難攻不落とまで言われていますね」
「三重の術とか大砲へのバリアーも備えた城壁があってな」
「そして城を守る兵も多く」
 それでというのだ。
「文字通り難攻不落です」
「そうした都市国家だよな」
「はい」
 まさにというのだ。
「あの街は」
「しかも黒湖と地中湖を挟む要地だな」
「左様です」
「じゃあな」
 それならとだ、久志はさらに言った。
「あの街が一番大事か」
「都市国家群の中ではそうですね」
「そうだよな、やっぱり」
「人口も多いです、勢力圏全てを合わせて」
「同盟を結んでる都市国家もか」
「百万です」
「都市国家群としては相当大きいな」
 都市という単位から考えてだ、久志は言った。
「やっぱり」
「それだけにです」
「戦うとなるとな」
「苦労します」
「そうだよな」
「ですが百万の人口に交易で栄えています」
「黒湖と地中湖を結ぶ場所にあってな」 
 久志はまたこのことについて言及した。
「湖の交易で栄えてるな」
「そして諸都市国家群と古王国から北に行った地域、特に東の半島もです」
「つなぐ場所でな」
「そうした場所でもありますので」
 それだけにというのだ。
「余計に栄えています」
「そうなるとな」
「必ずですね」
「ああ、あの街はな」
「何としてもですね」
「手に入れたい、しかもな」
 ただ手に入れるだけでなくとだ、久志は夕子に話した。
「城壁は壊してもな」
「街はですね」
「壊さずにな」
 そのうえでというのだ。
「手に入れたいな」
「左様ですね」
「何とかな」
「今回の遠征はアテネにテーベ、特にスパルタに」
 進太も言ってきた。
「そしてビザンチウムでござるな」
「こうした街をどうするかだよな」
「そうした戦になるでござるな」
「ああ、何かな」
「何かとは」
「いや、ローマから攻めてもな」
 それでもとだ、久志は進太に話した。
「ペルシャになった気分だな」
「アケメネス朝の」
「ああ、諸都市国家群を攻めるとなるとな」
「そう思うでござるか」
「あの時ペルシャは圧倒的な大軍で攻めたよな」
「陸だけでなく海からも」
「もうギリシアを飲み込む勢いでな」
 国力差を考えるとそれだけのものがあった、アケメネス朝ペルシャから見ればギリシアの都市国家達は全て合わせてもその程度の存在であったのだ。
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