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レーヴァティン
第百四十八話 連合王国降伏その八

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「だからな」
「スパルタにもか」
「兵糧攻めを仕掛けるか」
「いい手だが相手を考えることだ」
「スパルタか」
「そうしてもだ」 
 兵糧攻めにしようと囲んで元もというのだ。
「必ず渾身の攻撃を繰り出して来る」
「囲まれたら囲まれたらでか」
「連中は生まれた時からの極限の訓練で死ぬことを恐れていない」
「そうした連中になってるからか」
「若し囲まれてもだ」
 そうなってもというのだ。
「そうしてくる、そしてだ」
「負けてもか」
「餓えて死ぬよりはな」
「戦って死ぬか」
「連中は戦場での死を最高の名誉としている程だ」
「病気とかで死ぬことは恥か」
「勿論餓えて死ぬこともだ」
 こちらもというのだ。
「恥だ」
「だからか」
「そうしてくるとな」
「うって出て来てか」
「それはそれで激しい戦になる」
「とんでもない連中だな」
 つくづくという口調でだ、久志は芳直の話を聞いて述べた。
「本当に戦闘国家なんだな」
「この浮島でもな」
「スパルタだけあってか」
「嫌なことにな」 
 芳直は自分達の視点から述べた。
「そうなっている」
「そうなんだな」
「だから降伏なぞだ」
「最初から有り得なくてか」
「包囲して兵糧攻めにしてもだ」
「まずそうしてくるか」
「そして撤退もあるが」
 それでもというのだ。
「土壇場になるとな」
「最後の一兵まで戦うんだな」
「そうしてくる連中だ」
「しかも一兵一兵が一騎当千なんだな」
「文字通り生まれた時から鍛え抜かれてな」
「しかもこっちの世界は古代ギリシアじゃないからか」
「剣や槍、盾だけでなくな」
 そうした武器しか使わないのではないというのだ。
「銃も大砲も使い術もだ」
「使うんだよな」
「騎兵も使うが」
「強いんだな」
「俺っち達の世界のスパルタは歩兵だった」
 ギリシア伝統の方陣で戦っていた、このことは他のギリシアの都市国家と同じであったがスパルタはその過酷な訓練で他の都市国家よりも強かったのだ。
「だがこちらの世界では騎兵もな」
「強いんだな」
「さながら遊牧民の如きだ」
 その騎兵の強さはというのだ。
「人馬一体とまで言われている」
「モンゴルみたいな感じか」
「どうやらな」
「余計に怖いな」
「その国と戦うことは避けられない」
「じゃあ腹括るか」
「そのうえでだ」
 芳直は久志にさらに話した。
「神器もだ」
「使う覚悟はしておくか」
「こちらの損害があまりにも大きくなりそうならな」
「そのことも覚悟しておくか」
「今回ばかりはな」
「やれやれだな、戦闘民族とかベルセルクとかな」
 久志は芳直と話してこうした戦士達のことを思い出した。
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