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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第26話:一時の静けさ
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現場の空気感じてもらった方が早いんじゃないの?」
もう色々と考えるのが面倒くさくなったのか、奏がそんなちょっと物騒な事を口にする。その気持ちが分からなくもない颯人は思わず苦笑を浮かべると、徐に彼女の背中を軽く叩いた。
「と、何するんだよ颯人?」
「ちょっとかっかし過ぎだって、落ち着けよ」
「颯人君の言う通りだぞ奏。世の中そんなに簡単じゃない事くらい、お前だって分かっているだろ?」
颯人と弦十郎の2人に言われ、奏は両手を軽く上げソファーの背もたれに体重を預けた。その様子はどう見ても降参である。流石の奏も、今のは暴論だったと自覚したようだ。
「へいへい、アタシが悪うございました。ところで流石に了子さん遅くない?」
「ふむ、確かに。何か妙だな?」
***
「このハンカチ、よ〜く見てな。ほい、ほい…………ほい!」
「おぉっ! ハンカチが鳩になった!!」
「そんでこいつを、こう! ほい、これ奏にやるよ」
「いや鳩サブレってお前、多分違うんだろうけど食い辛いよ!?」
場所は戻って二課本部。
連絡も無く一向に来る気配を見せない了子を待っていた颯人達は、気付けば奏と響を観客とした颯人によるマジックショーの様相を呈していた。
一方弦十郎他二課の職員達は、時間を無駄にすまいと空いた時間を使って各々やるべき仕事を片付けていく。
そんな時、朔也の通信機に通常のものとは異なる通信が入る。非常事態を可及的速やかに伝える為の通信だ。
「ッ!? 司令、緊急通信です!!」
「どうしたッ!?」
「ひ、広木防衛大臣が――――」
弦十郎が朔也から報告を受けるのを、2人の会話を聞いて何事か起こったことを察した颯人は奏に鳩サブレを差し出した体勢のまま見ていた。
その佇まいは先程まで無邪気に手品をしていた時とはガラリと変わっており、それを見ていた奏と響も否応なしに表情を強張らせた。
「…………どうやら、長めのブレイクタイムは終わりらしいな」
そう言いながら鳩サブレを自分の口に放り込む颯人。すかさず奏は彼の傍に置いてあった水の入ったペットボトルを回収し、サブレを食べて水分が減った口を潤そうとしていた颯人から恨みがましい視線を受けしてやったりな笑みを浮かべる。
一方の響は、ちょっとサブレが食べたかったのか少し残念そうな顔をしていた。
一頻り颯人の口惜しげな顔を堪能した後、奏は彼にペットボトルを渡しながら弦十郎に何があったかを問い掛けた。十中八九厄介事か厄ネタだろうが、知らない事には始まらない。
奏の問い掛けに、弦十郎は若干思慮する様子を見せた後口を開いた。
「広木防衛大臣が何者かの襲撃を受け、殺害されたらしい」
弦十郎の口から語られた内容は
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