暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第26話:一時の静けさ
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一緒に戦うくらいだろ」
「〜〜〜〜〜〜!? ああ言えばこう言う――――!?」
「お互い様だろ?」
突如始まった2人の口論。
距離があるオペレーター達は、痴話喧嘩は放っておけと言わんばかりに無視を決め込み、対照的に響は何とか2人を止められないかとオロオロしだす。
そこへ、弦十郎がやって来た。彼は司令室に入るなり、口論している颯人と奏を見て溜め息を吐く。
「やれやれ、今日も相変わらず元気だなお前らは」
「「颯人(奏)が強情なだけだよ…………あん?」」
「あ、あはは…………あっ! そう言えば師匠、了子さんは?」
何だかんだ言いつつ息ピッタリな2人に、響は苦笑すると次いでこの場に居るべきもう1人が居ない事に疑問の声を上げた。
その言葉で颯人と奏も了子がまだ来ていないことに気付き、口論を止め室内を見渡す。
人の事を言えた義理ではないが、彼女が居ないと妙に静かだ。
「そう言えば確かに、何時もだったらここら辺で茶化してくるのにな?」
「旦那、了子さんは研究室かい?」
「いいや、永田町さ」
弦十郎の答えに3人は首を傾げた。
それを予想していたからか、弦十郎は特に気にした様子もなく了子が永田町に居る理由を話す。
「政府のお偉いさんに呼び出されてな。本部の安全性及び、防衛システムについて説明義務を果たしに行っている」
「あ〜、そんなのがあるんだ?」
「え〜っと、誰だっけ? あ、そうだ、広木防衛大臣」
奏が口にしたのは、二課の理解者とも呼べる人物だ。
二課やシンフォギアの存在を公にし明確な武力として機能するように政府に働きかけているらしい。それでいて二課に対しては厳しい姿勢を崩さないようだが、それは敢えて特別扱いしない事で周囲からの反感を減らそうと言う思いからの事である。
…………と言うのが弦十郎の言だ。まぁ早い話が、二課に対して公平な立場を取る政府の偉い人である。
恐らくそれは並大抵の苦労ではないだろう。秘匿情報が多いお陰で他の官僚からの評判は悪く、しかもそれでいて外交カードに利用しようと考える輩まで居ると言うのだからやりきれない。
にもかかわらず、二課にある程度の自由を許しつつその存在を守ってくれる。何とも頼もしい人物である。
「な〜んか、ややこしい話ですね」
と、ここまでの話を聞いて響がそうぼやいた。
その発言には颯人は勿論奏も同意見だった。こっちは日々の戦いで必死に命賭けて戦っていると言うのに、現場から遠く離れた所にいる連中はこっちの苦労などお構いなしに勝手な事を考えては振り回してくるのだから堪ったものではない。
「アタシもこの世界入ってから何度も思ったよ。ねぇ旦那? もういっその事ふんぞり返ってるモグラ連中全員ここ引っ張り出して
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