第九幕その九
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「メジェド神には最近お会いしていないね」
「そうなんですね」
「気まぐれで風来坊な神様だからね」
それでというのです、ホルス神も。
「この祭壇にもふらりと来てね」
「そうしてですか」
「帰るんだ」
こうカルロスに答えます、後ろの壁にとても大きな太陽と月がホルス神の目の様に描かれた祭壇の中で。
「気の赴くままにね」
「そして来ない時もですね」
「多いというか」
「あくまで全部きまぐれですね」
「そんな風だからね」
「本当に何時会えるのか」
「わかったものじゃないよ」
そうだというのです。
「僕もね」
「それ他の神様も言ってたし」
それでとです、ハンクも言ってきました。
「メジェド神が風来坊な神様だってことはわかったよ」
「そうした神様もいるわね」
トロットも言いました。
「中には」
「うん、ギリシアだとヘルメス神とかパン神とかね」
「北欧のロキ神とか」
「こうした神様は風来坊だね」
「気まぐれなところもあったりして」
「そうした神様のうちになんだ」
ホルス神はハンクとトロットにお話しました。
「メジェド神も入っていてね」
「何時会えるかってことは」
「ちょっとわからないのね」
「そうだよ、まあそれでも」
「どうしても会いたいなら」
「ラー神のところに行けばいいのね」
「そのことはもう他の神様から聞いてると思うけれど」
それでもというのです。
「君達もね」
「そうしてだね」
「会えばいいのね」
「そうだよ、そして」
それでというのです。
「君達もね」
「これからラー神の祭壇にも行くつもりだし」
「それなら」
「オズの国では無理かと思わない」
こうもです、ホルス神は言いました。
「そうだね」
「ええ、オズの国で不可能なことはないわ」
トロットはホルス神ににこりと笑って答えました。
「不可能が可能にもなる」
「それも不思議なことだね」
「その不思議なことはピラミッドの中でも同じね」
「そう、だからね」
「不可能なことはないね」
「だから無理とか思わない」
「そもそも思う必要がないね」
こうトロットに尋ねるホルス神でした。
「そうだね」
「確かにね」
「だからね」
それでというのです。
「これからも」
「希望は忘れないで」
「オズの国では誰の傍にも一緒にいるから」
それでというのです。
「メジェド神にもね」
「絶対に会えるね」
「じゃあラー神のところにもね」
「行くね」
「最初からその考えだったけれど」
それでもというのです。
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