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ガールズ&パンツァー 戦車道 雄型 大洗雄型第1分隊 戦闘記
プロローグ
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側に居る男子がこう口を開く。
「おい龍、ちょっと声のボリューム下げろよ。こんな狭い車内でギャーギャー騒ぐな、耳が痛いは。痛すぎて、耳にタコができるわ」
「耳にタコができるっていうのは、同じ話を何度も何度もされて聞き飽きたって事だ!耳が痛いって事じゃないわ!!このノータリンが!!!」
「は?どういう事?」
「もういい!お前に説明したところで無駄だ!!」
そう俺の説教&説明に対し、顔全体で「?」と表現している救いようのないバカ……もとい、コイツの名は玄田高次(げんだこうじ)
この戦車における装填主を担当するメンバーなのだが、マーとにもかくにも、アホ&バカの極みである。ぶっちゃけ!なんで高校進学できたのか、ハッキリ言って謎!!
んでもって、そんな葵とは正反対にバカ全開の玄田に対して、もはや構う気力すら無くなってきた俺は頭をポリポリと掻きつつ、当の本人に対してこう指示を出す。
「あー、もう!とりあえず、お前は弾薬庫から砲弾取り出しとけ!!もうすぐ戦闘開始だぞ、用意しろ!!!弾種、徹甲弾!!!!装填急げ!!!!!」
「おっ……おう!!」
俺の指示に対し、玄田は座っていた装填主席から立ち上がる、座席収納レバーを下げて、装填主席を上げ、スペースを確保するなり、砲塔床にある弾薬庫の蓋を開け、中から75o砲弾を取り出していく。

あ、因みにここで説明させてもらうが、M24チャーフィーには、ドイツのW号やパンター、アメリカのシャーマン、ソ連のT-34と言った他の戦車で見られる様な即応弾(そくおうだん)……咄嗟の戦闘などの際に直ぐに装填できる弾を置くための弾薬庫は無く全て砲塔床に設置された弾薬庫から、砲弾を取り出して装填する事になる。
それと同時にチャーフィーは、アメリカ戦車にしては珍しく砲塔バスケット……砲塔の床面が、砲塔から吊り下げられたバスケット状の構造になっていない。
その為、砲塔を回転させる度に砲塔中にいる砲手や装填主、そして戦車長も一緒に砲塔と共に右へ、左へ移動する事になるから、地味に大変だったりする。
幸いな事に俺達の乗るM24チャーフィーは、砲塔リング……砲塔を回転させる機構に直接、戦車長、砲手、装填主席が取り付けられているので、砲塔を回転させる度に右に、左に……って事は無いから、ありがたい。
まぁ〜……専門書とか見る限り、戦時中に製造されたチャーフィーには、この座席はなかったそうだから、恐らく戦後に取り付けられたか、あるいは戦車道用のカスタムパーツかもしれないけど、それでもやっぱり有難い物は有難い限りである。

そんな構造のチャーフィーの弾薬庫から、徹甲弾を取り出した玄田は砲弾にヒューズをセットする。
続け様に片手で砲弾を持ちつつ、床下弾薬庫の蓋を閉じると閉じた蓋に乗りつつ、素早く砲尾へと砲弾をセットする。
「半装填
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