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ガールズ&パンツァー 戦車道 雄型 大洗雄型第1分隊 戦闘記
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メントールの箱を制服の胸ポッケにしまうのを見て、そう思いつつ、俺はチャーフィーのハッチから上半身を出しつつ、戦車長用無線機を手に取り、ズラっと並んでいる戦車のクルー達に対し、指示を飛ばす。
「分隊全車、エンジン始動よぉーい……始動!」
そう無線機越しに言うと木場がエンジン始動スイッチを押し込む。
瞬間、ブォン!と言うエンジンの音と共に排気口から黒い煤交じりの排煙が吐き出され、それと同時に隣や直ぐ近くで止まっていた戦車達も同様にエンジンを始動させていく。
辺り一面に戦車のけたたましいエンジン音が鳴り響く中、俺は再び無線機を手に取り、指示を飛ばす。
「こちら分隊長。分隊全車、エンジン始動問題なしか?」
『2号車、エンジン始動問題なし』
『3号車、同じく問題なしです』
「了解」
分隊メンバーの応答を聞き、分隊の戦車に問題がない事を確認した俺は近くに居るW号のハッチから顔を出している、みほに対して、この事を伝える。
「みほ、俺達の方は大丈夫だ?そっちは?」
「こっちも問題ないよ、龍君」
「……よし、始めるか、みほ」
そう俺の言葉に対し、「うん」と短く頷きながら言葉を返すみほ。
みほは続けざまに、サッ!と手を上げ、一回息を吸うと目を思いっきり見開きつつ……。
「全車、パンツァー・フォー!」
……と指示を飛ばすと同時に、振り上げた手をサッと振り下す。
これを合図として一斉に停車していた戦車達がエンジンを唸らせ、履帯を地面に食い込ませ、地を這うかの様に動き出していく。
まるで眠っていた怪獣が寝ざめ、動きだしたかの様な光景をハッチの上から見つつ、俺は改めて周囲を確認する。
すると周りには、何処ぞの独裁者かと思わせう程”金ピカの38t軽戦車”や、”旗頭が立ち、赤やら青やら白やらで塗られたV号突撃砲”、”異常なまでに真っピンクなM3リー中戦車”、”横にデカデカと『バレー部復活!!』と書かれた89式中戦車”が走り、その89式の後ろを”野球ボールが書かれた一式中戦車”が付いて行くように進む。
(うーん……、カオス……)
到底、普通の人がイメージする戦車のイメージとは余りにもかけ離れた戦車達を前に思わず顔をゆがませていると、無線機がガッ!と言う音と共に受信する。
その音に間髪入れずに無線機のマイクを手に取りつつ、耳に差し込んだイヤホンに注目するとイヤホンからは、先程、指示を出した由紀恵先輩の声が。
『では、喜多川隊長。私達は先程の指示通り、地点437に向かいますね!』
「了解です。お願いします」
そう言って無線機が切れると同時に、俺の乗るM24チャーフィーとすれ違う様に”W号突撃砲”が走っていき、そのハッチからは由紀恵先輩がニコッと微笑みながら、向かっていく。
その様子を見ながら、思わずペコリ!と頭を
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