第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第5話 毒VS鋼:前編
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巡っては神経の毒を踏み砕き、余裕があればビームでメディスンに攻撃を仕掛けていったのだ。
勿論メディスンは弾幕ごっこにおいて勇美より上である。だから幻想郷に生きる少女らしくビームはかわす事に専念した。
だが、如何せん『エルメスの靴』の力を発揮したマックスの速度は速かったのだ。だからビーム攻撃の内、三回に一度は被弾してしまったのである。
「最初の弾幕ごっこでここまでやるなんて、やっぱり勇美は凄いわね」
観戦していた依姫が感心しながら言った。
「私もそう思います。驚くべき子ですね」
依姫に返すのは鈴仙であった。彼女は依姫の元で訓練を積んだ玉兎であり、かつその中でも優秀であったから、勇美の飲み込みの早さが如何ほどのものなのか分かるのである。
「はあ……はあ……」
マックスの猛攻を受け続けたメディスンは息があがっていた。人間より耐久力の高い妖怪と言えど、ここまで攻められると堪えるものがあるようだ。
「エルメスの靴のお味はどうかしら?」
毒の地雷を全て撤去し、その主にも相当の攻撃を加えた勇美は得意げに言ってみせた。
「はあ……、はあ……、さすがにキツいわね」
メディスンは正直に今自分が置かれている状況の感想を言う。
「だから、強制的にご退場頂きたいわ」
そう言いながらメディスンの表情は不敵で凍り付くかのようになる。
「!?」
その只ならぬ雰囲気に、思わず勇美は唾を飲んだ。そして更なる異変に気付いた。
「マッくん!?」
勇美は先程華やかな戦果を飾った自分の分身に異常を感じた。──彼の体から電流が漏れ、ショートしていたのだ。
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