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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
愛しい女(ひと)
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………と、言うわけで僕が吸い込まれ、助けようと手を差し伸べてくれた二人と共に、この世界へと放り出されました…」
「な!!こ、この馬鹿野郎!!」
(ドカッ!!)
急にリュカは激怒し、ティミーを拳で殴りつけた!

「お前、助かりたい一心でビアンカを巻き込んだのか!?よりによってビアンカを!!」
「リュカ!許してあげて…ティミーは悪くないの!私が手を掴んだからいけないの…」
「お父様ー!お兄様を叱らないで下さい!不幸な事故なんですぅ!」
リュカに殴られ、口から血を流すティミーを庇う様に、ビアンカとマリーがリュカに抱き付く!

「お前にとってビアンカは只の母親なんだろうが、俺にとっては命より大切な存在なんだ!…それなのにこんな危険な世界に連れてきやがって!手を捕まれたとしても、振り払うぐらいしろよ!」
「…も、申し訳ありません…父さん…」
口の血を手で拭い、項垂れるティミー…
体を震わせて怒るリュカに、アルル達は声を出す事が出来ない。

そんな状況を打破してくれたのは最年少の少女だった!
「酷いですわ、お父様!!お母様の事は心配するのに、私がこの世界へ来てしまった事では怒らないんですのね!」
頬を膨らませリュカを睨むマリー。

「あ、いや…違うって…マリーの事でも怒ってるよぉ…」
「でも私の名前は出ませんでしたわ!」
「いや…それは咄嗟だったから…」
「お兄様も咄嗟の事でお母様と私の手を掴んでしまったんですわ…お父様と同じです!もう許してあげて下さい」
さすがのリュカも反論できなくなる…

リュカは目を瞑り深く深呼吸をする。
そして目を開けティミーに近付き、切れた唇に手を当て『ホイミ』を唱えた。
「あ、ありがとうございます…でも、これくらいでしたら自分で治せますから…」
「僕が付けた傷だ…僕が治さないとね………娘に嫌われたくないし…」
どうやら家族間の傷も治った様だ。


「さて…ビアンカがこっちの世界に来ちゃったという事は…アルル、悪いんだけど…僕はこれ以上旅を続ける理由が無くなっちゃた…」
「はぁ〜!?い、いったい何を言ってるんですか?旅をしながら元の世界へ戻る手立てを探すんでしょう!?」
リュカの信じられない言葉に、みんなが驚き睨む!

「うん。僕が元の世界へ帰りたかった理由はビアンカなんだよね。大好きなビアンカが、向こうの世界に居るから帰りたかったんだけど…こっちに来ちゃったからねぇ…帰る理由が無くなっちゃった!もう王様なんかやりたくないしぃ…ビアンカとこっちの世界で、イチャイチャ平和に暮らすのもありじゃね?」
「ありじゃありません!仕事はどうするんですか!?現在、国は大変な事になってるんですよ!」

「じゃティミーがアルル達に付いて行って、元の世界に帰ればいいじゃんか!ついでに王
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