暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第8章:拓かれる可能性
第239話「幽世の意地」
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撒いた弾幕以外、命中する気配がない。

「ならば!」

「っ!」

 そうなれば、当然“性質”による足止めが仕掛けられる。
 “拘束”や“罠”、そういった足止めに適した“性質”でとこよに干渉する。

「ぐ、っ……これ、ぐらいっ!!」

「まだ動くか……!」

 その上で、とこよは動く。
 スピードはほとんど殺された。
 足が止まり、攻撃が殺到する。

「っ……もう一柱……!来て、建御雷(たけみかづち)!!」

「何っ!?」

 雷と共に、とこよはその攻撃を躱した。
 回避しきれない攻撃は、雷を纏った槍で弾いた。

「既に三柱……相当な負担なはず……。あたしも、負けてられないねぇ……!」

「ちっ……止めろ!!」

 一方で、紫陽も限界を超えた霊術の行使をしていた。
 紫陽を中心とし、至る所に霊術の陣が出現。
 そこから、炎や氷、雷に風、光や闇など、様々な属性の霊力が迸る。
 神々にも負けない数の霊術を紫陽は構えていた。

「ハッ!あたしが無防備な訳ないだろう!ここにはこいつらもいるってのにさぁ!」

「な、にっ!?」

 阻止しようと動いた神と“天使”に、矢と霊術、そして雷が飛来する。
 咄嗟の障壁で防がれたが、その瞬間に背後を取られる。

「私達を忘れてもらっては困ります」

「ここで足掻かなくて、何が式姫ってもんだ!!」

 蓮と山茶花が、それぞれの武器を振るう。

「那美!そこの二人は任せるよ!」

「うん、分かった!……久遠!」

「分かってる………ッッ!!」

 紫陽が振り向かずに声を掛けると、聡達の後ろから那美と久遠が出てくる。
 結界を張りつつ、那美が二人に駆け寄り、久遠が雷を放って牽制した。

「いくら何でも、海鳴の街でこんな大群を相手なんてね……」

「なんだ、怖気づいたのか?」

「そんなの、最初っからよ。……でも、ここで抗わなきゃ、それこそ終わりよ!」

 鈴と鞍馬が流れ弾を避けつつ霊術を放つ。
 ……そう。アースラから地上へ降りてきた陰陽師及び式姫は、八束神社に留まらずにとこよ達の戦場の方へ来ていたのだ。
 地力は遠く及ばずとも、気を逸らすぐらいは出来た。

「前の人生では、嘆きの最中死んだ。だから、今度の人生は絶対に後悔したくない。……そのためにも、例え怖くたって立ち向かうわよ」

「なるほどな……!」

 そんな話をしながらも、鈴と鞍馬は霊術を放つ。
 その霊術に続くように、コロボックルと織姫がそれぞれ矢と霊術を放ち、天探女と猫又が突貫、蓮と山茶花を援護する。

「最低一人は抑えな!数も質もこちらが負けている!あたしの妖で数は補えど、時間稼ぎしか出来ない!」

 式姫達の連携が数人に対
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