第8話
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「う、うん! 気をつけてね!!」
「あぁ、行ってくる」
俺はここが病院である、というのは知っていても今も戦ってるだろう彼等の元へ向かうために全力で病室を後にし、この身を走らせる。
ーーー
エリアD、中央区。
アナザーライダーの目撃情報を掴んだレジスタンスは現場へと急行、アナザーエグゼイドと交戦を開始していた。
『???ッ!!』
「・・・・・チッ!! アラタの奴は何をしてる!」
「俺に聞かれても分かるわけないでしょ!!」
アナザーエグゼイドの猛烈な攻撃を躱しながら、この場に居ないアラタに対して憤慨を抱くサトシ。それに対してヨータが突っ込みながらも、サブマシンガンを構え反撃を伺う。
以前とは比べられないほど、本能の如く暴れるアナザーエグゼイドと、主戦力であるアラタの不在が、着実にレジスタンスを不利な状況へとさせていく。
「シっ!!」
『??ッ!!』
「ぶなっ・・・・・このっ!!」
そんな中で、獅子奮迅の如くアナザーエグゼイドを手こずらせているのが、スズナ。 持ち前の身体能力を生かし、爪、パンチ、キックを掻い潜ってはナイフによる斬撃、キックを浴びせる。 その交戦を数十回程行った所で、それは起きてしまう。
「しまっ・・・・・!」
『???ッ!!!!』
「カハッ・・・・・!? こ、の」
スズナの刺突がやや大振りなった所を、アナザーエグゼイドは悠々と躱し、手刀でナイフを叩き落とし、一瞬気を取られていたスズナの首を掴む。
スズナは必死に逃れようと試みるが、人智を超えた異形と、ただの少女。今の彼女は、か弱き娘も同然であった。
「宮間!!」
『???・・・・・』
異変に気づいたゲンとジュンイチロウが銃を構えるが、アナザーエグゼイドはスズナが盾となるように向きを変える。
「獣ような癖して・・・・・人質とか汚ぇな」
軽口ばかりを叩くヨータですらも、焦りを感じ始める。 状況は、最悪と言っていいほどだ。仲間を盾にされ、狙撃や銃撃メインであるレジスタンスの面々は打つ手が無くなる。
打開する方法があるとするならーーー
歯噛みしか出来ない彼等を横目に、アナザーエグゼイドはスズナの左手を払い、鎖骨からゆっくりと左胸に辿る。
目を閉じるスズナ。 アナザーエグゼイドはそのスズナの心臓を取り出そうと右腕をーーー
「オラッ!!!」
『??ッ!?』
影から、アラタの奇襲の飛び蹴りがアナザーエグゼイドの顔へと直撃し、テラス席として置かれていた椅子やテーブルを薙ぎ払うようにながら転がる。
首絞めから解放されて、咳をするスズナの背中を擦りながら、アラタは呟く。
「すみません、遅くなり
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