剣聖と呼ばれる訳
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。上級刀専用ソードスキル「ツバメ返し」が円形の斬撃を描く。
「せやぁっ!」
だがこれも奴は防いだ。この程度は学習済みと言う事だろう。そりゃそうだ。この程度防がれる事は前提だ。もしこれが当たるようなら逆に驚く。「ツバメ返し」を防ぎきった後、奴のシミターが鈍く輝いた。
「当たるかよそんなの…」
その攻撃をバックステップして避けたあと、今まで片手で持っていた「八葉丸」を両手で握った。
刹那、奴の視界から俺の姿が消え、がら空きの横に緑色の光を纏った強烈な斬撃を叩き込んだ。
「ていやぁっ!」
これも勿論ソードスキルだ。だが刀スキルではない。この何千人ものプレイヤーがいるソードアート・オンラインの中で俺を象徴するエクストラスキル「八葉一刀流」。これはその中の「疾風」と言う技だ。超スピードで移動しながら強烈な一撃を叩き込む非常に使い勝手の良い技であるが本来ならこのトカゲ男はそれでもこの技を防ぐ位はできただろう。未だ硬直してる奴に俺は容赦ない追撃を繰出す。
「うらぁぁぁぁぁぁああああ!!!!」
八葉一刀流奥義、上位スキル「八葉滅殺」。刀の速度は音速さえも超え、奴のHPバーを刈り取るのに充分な12連撃。その全てを無抵抗にトカゲ男は受けた。
「ギャオラァ!?」
リザードマンロードはポリゴンの破片となって弾けて消えた。殆ど何が自分の身に起こったのか奴にはわからなかっただろう。当然だ。そうなるように戦ったのだから。
でなければ性能が遥かに劣る通常の刀スキルから連携に繋げたりはしない。
刀から八葉一刀流に、或いは八葉一刀流から刀に繋ぐ…この連携を俺は「一人スイッチ」と自分で名付けている。
元来ソードアート・オンラインの敵モンスターにはいきなり攻撃パターンを変えられると硬直すると言う特性がある。それを利用してパーティプレイでは「スイッチ」と言う技術を用いる。戦闘中にわざとブレイクポイント…間を作って武器の違うプレイヤー同士で入れ替わり連携を繋げると言う技術だ。そしてそれこそがパーティプレイ最大の利点でもある。ソロでそんな状況を作り出すのは骨も折れるし時間がかかる。
だが俺に関しては戦闘中自由自在に攻撃の手を変えることができるのだ。それも高度な技術が必要であるスイッチよりも手軽に。無論この連携だって相当練習はしたが…それでも俺が血盟騎士団中もっとも多人数でパーティを組まない男と評されているのは無関係ではない。
「ふう…」
一息ついて、「八葉丸」を素早く切り払って鞘に納めた。この仕草は似たもの同士とリズベットに言われる俺の数少ない友達のそれを真似たものだ。
「ま、そりゃそうですよね…」
得た経験地を見て俺は苦笑いした。このソードアート・オンラインに嘗ての国民的RPGに居たメタリックな奴みたいに大量の経験地を落とすよう
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