第三章
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「だからな」
「そんなにしてないか」
「多少位だろ、じゃあな」
「そのお店にか」
「行って来るな」
歩に笑顔で言ってだった、そのうえで。
岳人は自分の講義が終わるとすぐにその足で秋葉原に行きそのメイド喫茶に行った、すると早速だった。
一六二位の背の可愛い娘が出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
「あれっ」
その声を聞いてだった、すぐに。
岳人は違和感を覚えた、その声の色がだ。
何かが違う、声は女の子のそれにしては低く。
しかも色が違う、それでだった。
何かおかしいと思いつつも店に案内されてだった、メイド喫茶の中でも特に可愛らしさ、萌えに特化した趣味の人にはいい感じの店の中に入ってだった。
注文をした、注文したのはコーヒーとケーキだったが。
「萌え萌えキュン」
「?」
メイド達のいつもの言葉にも違和感を感じた、やはりだ。
声の調子が女の子のものではない、そして今の娘を見ても。
背は一六七位だ、顔は可愛らしいが女の子にしては背が高い。しかも。
店の娘達を見ると不思議な位胸がない娘ばかりだ、大きそうな娘もいるがパッドなのが貧乳の従妹がパッドをしているのを知っている彼にはわかった。
コーヒーもケーキも美味いしサービスもいい、メイドの娘達の接客もいい。だが。
メイドの娘達が違う、妙に声が低くその色も女の子のものではない。しかもどの娘も女の子にしては背が高い。
どの店にも一五五以下の小柄な娘がいるものだ、だが。
この店にはおらずやはり一人は絶対にいる胸の大きな娘もおらず。
えも言われぬ違和感を感じてだった。
勘定を払ってからだ、岳人は店長である眼鏡に黒のセンター分けの執事服の男に対して真剣な顔で尋ねた。
「あの」
「何でしょうか、ご主人様」
店長はこの店のプロとして応えた。
「ご用件は一体」
「このお店のことを聞きたいですが」
こう店長に言うのだった。
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