第二章
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神社の中で他の仕事もしていった、とにかく愛奈ははるかの心配を受けつつそのうえで日常を過ごしていた。その彼女を見る為に常に男達が神社に来ていた。
宮司達は神社に人が来ることを喜んでいたがはるかは姉に悪い虫が来ると警戒していた、その中で。
神社で事件が起こった、しかもそれは。
「ったく、神社に来たヤクザ屋さんがかよ」
「階段のところで倒れてるとかね」
「ヤクザ屋さんなんてな」
はるかは苦い顔で姉に言った、二人は今はおみくじの場所で二人並んで座って受付や会計の仕事をしている。
「もうお互いでな」
「抗争してっていうのね」
「道端で死んでりゃいいんだよ」
「ヤクザ映画みたいに」
「それこそ仁義なきみたいにな」
あまりにも有名なこのシリーズの様にというのだ。
「道で殺し合って血撒き散らしてな」
「死ねばいいっていうのね」
「そうだよ、神社で倒れてるとかな」
「生きているけれど」
「ヤクザ屋さんは死んでこそ世の中の役に立つからな」
「社会のダニっていうのね」
愛奈も妹の言いたいことがわかってこう言った。
「だからなのね」
「死んでこそな」
まさにとだ、はるかはおみくじの整理をしつつ姉に答えた。
「世の中の役にだよ」
「立つから」
「死んで欲しかったな、それも神社以外の場所で」
「そうなのね」
「ああ、けれど頭の後ろを殴られてな」
「何処の誰かにね」
「倒れてるって。死んでないけれど事件だよな」
はるかはこうも言った。
「本当に」
「そうよね、傷害事件よね」
「厄介だな、けれどヤクザ屋さんだからな」
それでとだ、はるかはここでこんな言葉を出した。
「ヤクザ屋さん同士の抗争でな」
「抗争相手の組の人に襲われた」
「それでいいだろ、はい事件解決な」
「あの、それじゃあ」
愛奈ははるかのその言葉を聞いておっとりとしているがそれでも真面目な声で注意した。
「冤罪とかにね」
「なるか」
「そう、相手がヤクザ屋さんって決めつけたら」
「そうなるか」
「そう、それで無実の人が捕まって」
そうなってというのだ。
「真犯人が放置されるから」
「よくねえか」
「絶対にね」
「けれどヤクザ屋さんだろ」
それならとだ、はるかは姉に返した、上が白の着物下が赤の袴の巫女姿であるがここでも姉の胸の大きさが目立っている。
「だったらな」
「ヤクザ屋さんだから」
「相手もヤクザ屋さんだろ」
「もうそれで決めていいってうのね」
「だってよ、本当に抗争するしな」
ヤクザはというのだ。
「それに若し冤罪でもな」
「ヤクザ屋さんだと」
「どっちにしろ悪いことしてるだろ」
はるかは愛奈に平然とした顔で言い切った。
「じゃあそれが別件逮捕観たいになって」
「そこからど
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